グループG展望:ブラジル優位は揺るがず。「矛」のセルビアか「盾」のスイスか。(カタールW杯)
カタールW杯グループGの行方を展望する。
カタールW杯グループG
総合力の高さで群を抜くブラジル。
グループステージ突破はほぼ確実か。
ブラジル
(22大会連続22回目)
セルビア
(2大会連続3回目)
スイス
(5大会連続12回目)
カメルーン
(2大会ぶり8回目)
難敵揃いだがブラジルに死角は見当たらない。二番手は手堅いスイスか。
優勝候補の大本命であるブラジルがトップランナー。GKから前線までタレントが揃い、チッチ監督のもとで攻守のバランスを重視した戦術は完成の域にある。大きな穴は見当たらず、グループステージで躓く可能性は極めて低い。
2番手争いは混戦だが、セルビアとスイスが軸になりそうだ。セルビアは攻撃のタレント力が売りで、スイスは中盤より後ろにタレントが揃う。個人的には経験豊富な選手が揃うスイスの手堅さが勝ると予想するが、第3戦の直接対決までグループステージ突破はもつれそうだ。カメルーンはポテンシャルの高い選手が揃うが攻守両面で自由度が高くパフォーマンスは未知数。完成度の高いブラジルとスイス相手には分が悪いか。
大本命のブラジル。欧州式の組織立った戦術で質の高いタレントが輝く。
優勝候補の大本命であるブラジルは南米らしからぬ組織力が際立ち、チームとしての総合力は極めて高い。攻撃の最終局面は能力の高い選手の自由度が高いものの、組み立てのメカニズムや守備時のポジショニングは整理されており、大崩れはしにくいチームに仕上がった。
個人に目を向けても、GKはプレミア最高の守護神の座を争うアリソンとエデルソンを擁し、強さ・高さ・巧さを備えたチアゴ・シウバとマルキーニョスのCBコンビも世界屈指。カゼミーロとファビーニョを擁する中盤センターも主に守備面での安定性が高く、センターラインのクオリティは出場国No.1と言えよう。攻撃陣についても、ネイマールを筆頭に欧州のメガクラブで主力を務めるアタッカーがずらり。選手の組み合わせ次第で攻撃のバリエーションは多彩だ。
あえて懸念を挙げるとすれば、両サイドバックか。ダニーロとアレックス・サンドロがレギュラー格だが、所属するユヴェントスでの今季のパフォーマンスは褒められたものではなく、個々のクオリティと選手層の両面で物足りなさがある。大ベテランのダニエウ・アウヴェスは選手というよりはチームリーダーとしての役割を担うと思われ、戦力的な上積みにはあまり期待できない。ただし、繰り返しにはなるが肝心のセンターラインが強固なので、攻守両面で致命傷にはなりにくい。
「矛」のセルビアか、「盾」のスイスか。はたまた不気味なカメルーンか。
ブラジル以外の3か国の差は僅かで、2番手争いは混戦が予想される。やや優位に思えるのはスイスで、過去大会同様に攻守のバランスがとれた好チームに仕上がっており、安定感という点では他2か国を上回る。20代後半から30代前半の脂が乗った選手が揃っており、W杯経験者も多いので一定のパフォーマンスは見込めるだろう。ゾマーを軸とする守備陣には安定感がある一方で、例の如く絶対的なストライカーが不在で得点力には課題があるため、今季のアーセナルで攻撃的な振る舞いが目立つジャカには攻撃面での期待がかかる。
一方のセルビアは、攻撃のタレント力が売り。フラムのエースであるミトロヴィッチとユーヴェのエースであるヴラホヴィッチから成る2トップは大会屈指の破壊力を誇り、二人をサポートするタディッチもチャンスメイカーとしては一流だ。ここにミリンコヴィッチ・サヴィッチが絡む攻撃陣は強豪にも引けを取らないクオリティを持っている。したがって、鍵を握るのは守備陣。攻撃時は流動性が高いため、ボールロストの際には陣形が崩れていることも多く、被カウンターのリスクは高い。ここを対人守備には定評がある守備陣が跳ね返すことができるか…がポイントだ。
カメルーンについては、予選で主軸となった選手が一部選外になるなど、チームとしてのポテンシャルは未知数の部分が多い。攻守ともに身体能力を活かしたインテンシティの高い振る舞いを見せるのはほぼ間違いないが、特に守備戦術は試合を通しての一貫性はなく、ある種「場当たり」的なものも見受けられる。そのような自由度の高い戦術ゆえに、出来は選手個々人に大きく依存するので、最大の課題はコンディションを整える(高める)ことになる。バイエルンで主軸に躍り出たチュポ・モティングがナポリで主軸を担うザンボ・アンギサなど好タレントは擁しているだけに、選手個々人のピークを合わせてこられるか…が全てを握っている。
本記事は参考情報として提供しており、内容の正確性・最新性について保証するものではありません。
いま話題になっている記事や、参考になりやすい内容をまとめてチェックしてみる


