リヴァプール戴冠。プレッシング強度とライン設定の足並みが揃わないトッテナム。(プレミア第34節)
イングランドプレミアリーグ第34節。注目の判定・注目の試合をピックアップし、簡単に講評する。
Referee topics
スリップして足裏ヒット。
エバニウソンは酌量の余地あり。
ボーンマス vs マンチェスター・ユナイテッド
(Referee: ピーター・バンクス Assistants: エディー・スマート, ニック・グリーンハル VAR: ジョン・ブルックス)
68分、マズラウィに対するエバニウソンのスライディングがVARレコメンドによりOFR(オン・フィールド・レビュー)となり、結局レッドカードで一発退場となった。
マズラウィの両足を刈るような形になっているうえに、エバニウソンの左足の足裏がマズラウィの左足に入っている点は印象が良くない。ただ、エバニウソンはピッチに足をとられてスリップしており、意図よりも激しい接触になってしまったのも確かだろう。
バンクス主審はおそらく足裏が当たったことが見えておらず、それを「重大な事象の見逃し」としてVARは介入を決断した可能性が高い。確かに考慮すべき点ではあるので、VARがOFRをレコメンドしたこと自体は妥当だったと思う。
ただ、映像を見ればスリップしたこともよくわかるので、「映像を見たうえでイエローカードにとどめる」という判断でもよかったように感じる。個人的には最後の接触だけ見れば危険に見えるが、一連の流れとしてはスリップ含め酌量の余地があったのではないか。
なお、終盤のホイルンドのゴールはオフサイドぎりぎり。終了間際で難しい見極めとなったが、A1のエディー・スマート副審のナイスジャッジだった。
ニューカッスル vs イプスウィッチ
(Referee: マイケル・サリスバリー VAR: ジェームス・ベル)
45+1分、エリア内に走り込んだマーフィーがエンシソと交錯して倒れるもノーファウル。しかし、VARレコメンドによるOFR(オン・フィールド・レビュー)の結果、ファウルでPKとなった。
素早い動き出しで完全に前に入ったマーフィーに対し、エンシソが手をかけており明らかなホールディングだ。映像を見ればファウルであることは明白だろう。サリスバリー主審としては、角度的にはマーフィー自身の体に隠れてエンシソの腕のかかり具合が見えにくかったかもしれないが、見極め不可能なレベルではなく、数歩サイドにずれていれば…というシーンだった。
なお、前半で2枚のイエローカードをもらって退場処分となったイプスウィッチのベン・ジョンソンに関しては、30分のシミュレーション、37分のホールディングによるSPA(チャンス阻止)ともに、十分に妥当性があり、ジャッジに異論の余地はない。
この試合での敗戦をもってイプスウィッチは降格が決定したが、軽率としか言いようがない2枚のイエローによる退場、そして守備を「サボった」ことによるPK献上と、非常にもったいないプレーが敗戦につながったのは非常に残念だ。
ウォルヴァーハンプトン vs レスター
(Referee: サム・バーロット VAR: グレアム・スコット)
70分、エリア内に侵入したヴァーディーが飛び出してきたGKジョゼ・サと接触し転倒。バーロット主審はファウルでPKと判定し、VARも介入せず。
ジョゼ・サがボールに触っておらず、ヴァーディーと「衝突」しているのは確かだが、ヴァーディーの接触前の足の運び方はやや気になるところ。進行方向に対して右側、つまりジョゼ・サのほうに足を寄せており、個人的にはブロックというよりはファウル狙いの意図を強く感じた。
したがって映像を見たうえでの私の見解としては、ヴァーディーがイニシエイトした要素を強く感じるのでノーファウル。ただ、ファウルを採ってもおかしくはないし、VARの介入要件である「明白な間違い」ではない。バーロット主審の判定もサポートできるし、VARの判断も適切だ。
マンチェスター・シティvsアストンヴィラ
(Referee: クレイグ・ポーソン VAR: ジョン・ブルックス)
15分、エリア内に走り込んだラムジーがルベン・ディアスと接触して転倒するもノーファウル。しばらくプレーが流れた後にOFR(オン・フィールド・レビュー)となり、ファウルでPKとなった。
「当たっているが倒れるほどの強さではない」という判断であれば、VARは介入せずフォローしたはず。介入に至ったということは、ポーソン主審は「接触はない」と捉えており、それが「明白な間違い」となった可能性が高いと考えられる。
ポーソン主審としてはフルスプリントで距離を詰めたが、外に膨らんだ分、結果的にディアスとラムジーの接触の程度が見えにくかったか。サイドからの仕掛けに対し外に膨らむのは、主審の位置取りの「定石」だが、ボールが中に入ってくるタイミングと重なってしまい、いわば逆をとられる形になった印象だ。
CL出場権を争う重要な一戦。サム・バーロットをはじめとする若手の突き上げがある中で、中堅格として一種「生き残り」を懸けての大一番となったが、悔しい見逃しとなった。
リヴァプール vs トッテナム
(Referee: トム・ブラモール Assistants: サイモン・ベネット, ダン・ロバサン VAR: クレイグ・ポーソン)
16分、ショボスライがポケットをとり、最後はルイス・ディアスが押し込んでゴール。A2のロバサン副審の旗が上がるも、VARのOR(オンリー・レビュー)によりオンサイドでゴールを認めた。見極め不可能なレベルではないが難度は高いオフサイドジャッジだった。
ロバサン副審としては、正しいポジションには立っていたが、シャッターを切るタイミングが若干ずれたか。ただ、すぐに切り替えて直後の20分には正しいオフサイド判定でゴールを認めず。見事なリカバリーだった。
ウドギーのオウンゴールはVARチェックに時間がかかったが結局ゴールを認めた。サラーはオンサイドだったが、仮にオフサイドポジションだったとしても、ウドギーに与えたのはあくまでも心理的な影響に過ぎず、オフサイドにおける「影響」には含めない。VARチェックはちょっと時間をかけすぎな印象だった。
各試合の講評
ポゼッションと速攻の融合。
スロット体制の集大成を
見せつけたリヴァプール。
リヴァプール vs トッテナム
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