大川直也、植田文平、長谷川雅、赤阪修。副審陣の神懸ったオフサイドジャッジが光る。(J1第7節)
J1リーグ第7節。注目の判定・注目の試合をピックアップし、簡単に講評する。
審判Topics
接触を予期しそれ通りの展開。
反射的に吹いてしまうのは
人間の性。
清水 vs 湘南
(主審: 木村博之 副審: 大川直也、植田文平 VAR: 大坪博和)
9分、ベルマーレが自陣でもたついたところに宇野がプレス。キム・ミンテと接触したところで木村主審の笛が鳴り、ファウルでPKとなった。該当の接触がファウルであることは明白で、状況としてはDOGSO(決定機阻止)だがボールに対するプレーなので警告…というのも含め、議論の余地はほとんどないだろう。
転倒後、こぼれたボールを北川がゴールへ流し込んでおり、エスパルス側としてはアドバンテージを適用してほしかったところだ。おそらく木村主審としても結果的にはアドバンテージ適用が適切だったと思っただろうが、笛を吹いた後のシュートであり、ゴールを認めることはできない。
木村主審の心情を推察すると、キム・ミンテの背後から宇野が走り込んだのを見て、「あ、ファウルになりそう」という予測を立てたはず。そして、それ通りの接触が起こったので咄嗟に吹いてしまったというのが正直なところではないか。接触に集中してしまうと、視野としても意識としても狭くなってしまうのは人間の常だ。
A1の大川副審は、50分の奥埜のオフサイド、63分の鈴木章人のオフサイドを見事に見極めた。A2の植田副審も68分の北川のゴール(畑が残っておりオンサイド)は際どいラインジャッジだった。両副審のオフサイドジャッジの質の高さは特筆に値する。
柏 vs 東京V
(主審: 谷本涼 副審: 長谷川雅、赤阪修 VAR: 荒木友輔)
76分、レイソルのカウンターで小屋松がゴールネットを揺らすもオフサイド。速攻の場面でありそもそも最終ラインに付いていくのがハードタスクであるうえに、谷口がオフサイドを狙ってラインを止めたタイミングであり、非常に難しい見極めだった。A1の長谷川副審のオフサイドジャッジは神懸っていた。
87分、コーナーキックから綱島の折り返しを谷口が押し込んでゴールネットを揺らすも、オフサイド。コーナーキックのボールをファーで折り返したシーンで、レイソル側のラインが上がるタイミングなので見極めは非常に難しい。今度はA2の赤阪副審の好ジャッジだ。
岡山 vs 横浜FM
(主審: 大橋侑祐 副審: 三原純、中澤涼 VAR: 御厨隆文)
70分、ファジアーノの神谷のフリーキックが混戦をすり抜けてゴールへ。当初はゴールを認めたが、VARが介入しOFR(オン・フィールド・レビュー)に。結果的にオフサイドでゴール取り消しとなった。
問題になったのは、フリーキックに対しニアに走り込んだファジアーノの江坂。結局フリックはできずボールには触っていないが、相手に影響を与えたか…という主観的な判断が必要なのでOFRとなった。
江坂はマリノスDFの前に入りヘディングを試みているわけで、江坂がいなければマリノスDFはクリアができたはず。そうなるとプレーに失敗したとしても、相手に影響を与えたと捉えるのが妥当だろう。
オフサイドポジションか否かもかなり際どく、A2の中澤副審からすると手前側に選手が密集する中での奥側の見極めなので難度は高い。審判団を責めるのは酷だろうし、VARの協力を得つつ妥当性のある結論に辿り着いたことを評価してもよいだろう。
名古屋 vs 横浜FC
(主審: 中村太 VAR: 上村篤史)
53分、グランパスのマテウス・カストロのフリーキックが壁に入っていた横浜FCの櫻川ソロモンの腕に当たったとして、PK判定。肘を曲げた状態ではあるものの、腕がやや上がってしまい肘のあたりにボールが当たっている。
横に広がったわけではないのでやや厳しい感じもあるが、腕に当たっているのは間違いなく、ハンドを採られても致し方ないシーンだ。せっかく腕を畳んでいるだけに、ジャンプの際にやや体から離れてしまったのはもったいなかった。
新潟 vs G大阪
(主審: 上田益也 VAR: 中井敏博)
終了間際の90+5分、アルビレックスの宮本がエリア内でハンドを犯しPK献上。クロスの折り返しに対して戻ったものの、ヒメットのトラップに対して逆をとられ、広がった右腕にボールが当たってしまった。反射的な動きにも思えるが、腕は体から広がっておりハンドを採らざるを得ない。
上田主審はパーフェクトな位置で事象を見ており、ボールが腕に当たったことに加え、腕の広がりなどもしっかり確認できたはず。終了間際のほぼラストプレー、アルビレックスとしてはホームでの今季初勝利まであと一歩…という場面で非常に大きなジャッジとなったが、冷静に判定を下した。見事だった。
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