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タルコフスキは「無謀」というより「過剰」に思える。すなわちレッドカード。(プレミア第30節)

イングランドプレミアリーグ第30節。注目の判定・注目の試合をピックアップし、簡単に講評する。

Referee topics

浮き球の落下地点は

ハンドやファウルが起きやすい。

リヴァプール vs エヴァートン

(Referee: サム・バーロット Assistants: リー・ベッツ, ティモシー・ウッド VAR: ポール・ティアニー)

激戦必至のマージーサイドダービー。前半10分、こぼれ球をスライディングでクリアしたタルコフスキが勢いそのままマクアリスターと接触。バーロット主審はイエローカードを提示し、VARチェックも行われたが判定そのままとなった。

ボールをクリアした右足がそのまま上がった状態でマクアリスターへ。左足のふくらはぎの辺りに右足裏が入っており、レッドカードの可能性も十分にあった。マクアリスターにも大きなダメージを与えるものであり、「無謀」というよりは「過剰」に思えたので個人的には退場が妥当だと思う。

ただ、ボールに向けたプレーの流れであることをふまえると、酌量の余地もある。バーロット主審が主観的な判断でイエローカードとジャッジしたのであれば、接触部位の認識が異なっているなどを除けば「明白な間違い」とは言えず、VAR介入は難しいだろう。

もし映像を見ていたとすれば、接触時にマクアリスターの左足に強い力がかかったことがはっきりわかるので、レッドカードに変更になった可能性は高いように思える。その意味ではVARが介入しなかったことは大きな決断となったが、不介入に一定の妥当性はある。

20分、ベトが裏に抜け出してゴールネットを揺らすも、A1の副審の旗が上がってオフサイド。リプレイ映像でもかなり際どかったが、結果的にオフサイドであることが確認された。リー・ベッツ副審の素晴らしいジャッジだった。

86分、ショボスライへのアフターチャージでしばらくアドバンテージを見たが、エヴァートンボールになってファウルを採った。ここで笛が聞こえなかったかダルウィン・ヌニェスがプレーを続け、ピックフォードと接触。結果的にダルウィン・ヌニェスにはイエローカードが提示された。

ダルウィン・ヌニェスへのイエローカードが遅延行為(笛が吹かれてもプレーを続けた)なら、大歓声の中なので厳しい気はするが理解はできる。一方で、もしピックフォードへのアフターチャージによるものだとしたら厳しいし、むしろ逆でピックフォード側のファウルであるように見える。

もし笛が鳴っておらず、ここでダルウィン・ヌニェスのファウルを採ったなら、おそらくVAR介入でピックフォードのファウル&PKになったのではないか。

バーロット主審としては、ロールバックしてファウルを採ったため、おそらく足を止めていたはず。かなり遠い位置からの判定になったし、笛を鳴らした後のプレーなのでそこまでフォーカスして見れなかったか。A1のベッツ副審にしても、笛が鳴った時点で追うのをやめたかもしれない。審判団としてよい位置で事象を確認できなかった可能性は高い。

なお、今回の接触はアウトオブプレーになるので、どちらのファウルであってもPKや直接フリーキックにはならない。ただ、ラフプレーによる警告はアウトオブプレー中の行為に対しても出すことができる。

チェルシー vs トッテナム

(Referee: クレイグ・ポーソン Assistants: スチュアート・バート, ジェームス・メインウォーニング VAR: ジャレット・ジレット)

56分、エンソのフリーキックのこぼれ球をカイセドが蹴り込むも、VAR介入によりオフサイド判定。最初にロメロと競り合ったコルウィルがオフサイドポジションであり、コルウィルはボールに触れているので、主観的な判断の余地なくオフサイドだ。

際どいオフサイドジャッジであり、A1のバート副審を責めるのは酷だ。今節はマイケル・オリヴァー主審が「おやすみ」で、彼とトリオを組むことが多いバート&メインウォーニング副審がポーソン主審の脇を固めたが、このシーンでは力及ばず…となった。

69分、サールがボール奪取から持ち込んでミドルを叩き込むも、本日2度目のVAR介入。OFRの末にサールのファウルを採ってゴール取り消しとなった。

ボールを奪ったシーンで、カイセドの膝の外側のあたりにサールの足裏が当たっており、ファウル妥当。やや高く上がった足裏が膝に接触ということで、イエローカードも妥当なところだ。背食強度がそこまで高くないのでレッドカードには値しない。

ポーソン主審としてはいわゆる「串刺し」気味になってしまい、接触部位や強さを見極めきれず。横にあと数歩ステップを踏んでおけば、角度が作れて見極めの余地があったか。

ボーンマス vs イプスウィッチ

(Referee: ロバート・ジョーンズ VAR: グレアム・スコット)

62分、セメニョの仕掛けに対し、トゥアンゼベの足が絡んでしまい転倒。ジョーンズ主審はPK判定を下したが、VAR介入により接触がエリア外であったことが確認され、直接フリーキックに判定変更となった。

足の接触は偶発的でかわいそうな部分はあるが、セメニョのドリブルに完全に後れをとってしまい、ボールにチャレンジできない状況での接触である以上はファウルを採らざるを得ない。

ジョーンズ主審はエリアの内外を判断すべく回り込んで見に行ったものの、セメニョのドリブルのキレがよく難しい見極めに。スピードに乗った状態での転倒は接触後も前進しながら倒れる形なので、見極め難度は非常に高い。

ブライトン vs アストンヴィラ

(Referee: スチュアート・アットウェル VAR: マット・ドノヒュー)

55分、三苫が浮き球のパスに抜け出しエリア内に侵入。最後はこぼれ球をアディングラが蹴り込むも、VARが介入。OFR(オン・フィールド・レビュー)の結果、三苫のハンドを採ってゴール取り消しとなった。

浮き球のパスのトラップにおいて、三苫の右腕にボールが当たっているのは確実。あとは主観的な判断になるが、三苫からはボールがしっかり見えており、意図的に右腕でボールを扱っていると捉えるのが妥当だろう。ハンド判定は正しいジャッジだった。

アットウェル主審は外に回り込みながら事象を見にいっており、ポジショニングとしては悪くない。腕の動きがよく見える角度にも思えたが、スプリントしながらだったので目線がややブレた可能性もある。

最後までよいポジションをめざしたことは間違いとは言えないが、浮き球は落下点でファウルやハンドが起こりやすく、ボールが落ちてくるタイミングでは若干スプリントを緩め(もしくは立ち止まって)フォーカスしてもよかったかもしれない。

ニューカッスル vs ブレントフォード

(Referee: ピーター・バンクス Assistants: エディー・スマート, ニック・グリーンハル VAR: クレイグ・ポーソン)

45分、イサクがドリブルで前進し、最後はバーンズが押し込むも、A1のエディー・スマート副審の旗が上がってオフサイド。オフサイドの見極めとしては、相手守備者ではなくボールの位置が基準になったが、バーンズが僅かに出ておりオフサイド判定が正しかった。

カウンターの場面でありラインキープだけでも大変な中、ラインに付いていき、最後は数センチ単位を見極め成功。スマート副審の慧眼だった。

64分、斜めのパスにウィッサが抜け出したところで、飛び出してきたGKポープと接触しファウルでPK。ポープの目の前でウィッサがボールを収め、ポープが止まりきれずに「衝突」した形だ。バンクス主審はポジショニング的にはやや遠かったが、見極めには成功した。

各試合の講評

堅実かつ効率的なモイーズ戦術。

堅牢を破った個の仕掛け。

気になるサラーの低調。

リヴァプール vs エヴァートン



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