マクアリスターのレッドカードは妥当性あり。遠藤航は個人◎なので、戦術理解が肝。(プレミア第2節)
イングランドプレミアリーグ第2節。注目の判定・注目の試合をピックアップし、簡単に講評する。
Referee topics
ボールに触ったか否かの
際どい見極めが多数。
ノッティンガム・フォレスト vs シェフィールド・U
(Referee: ピーター・バンクス VAR: マイケル・オリヴァー)
前後半あわせて3回、ノッティンガムの選手がエリア内で倒れるも、いずれも判定はノーファウル。VARチェックも多少時間がかかったが、3件とも介入には至らずとなった。
27分、29分のシーンはボールと足の両方に接触しており、ノーファウル判定で問題なかろう。一方で64分のシーンでは、シェフィールド⑦はノッティンガム㉔の足のみに接触しておりボールには触れていないように見える。
判定はコーナーキックだったので、バンクス主審としては「ボールに触った」という判断だったはず。もし「ボールに触れていない」ことがわかる映像があれば介入したはずなので、映像をコマ送りやループ再生で見ても微妙で、ボールに僅かに触った可能性が捨てきれなかったのかもしれない。
個人的には64分のシーンはPKだと思うが、ノーファウルとした判定も「誤審」とまでは言えないという印象だ。
リヴァプール vs ボーンマス
(Referee: トーマス・ブラモール VAR: ポール・ティアニー)
35分、ショボスライがボーンマス⑧に倒されてPK。ドリブルでじりじりと侵入し、ボールを晒したうえで鋭い切り返し。いわゆる「誘った」形であり、両足で倒れたのもやや印象が悪いが、足がかかっているのは明らかなので、ファウルを採った判定は妥当だろう。エリアの内・外もギリギリではあったが、ブラモール主審は接触が起こった位置を正確に見極めた。
そして58分、クリスティーに対するタックルでマクアリスターが一発退場に。足裏が比較的高く上がっていること、ボールに対して駆け寄っており勢いがそれなりにあること、骨折のリスクが高い脛のあたりに接触していることをふまえると、ラフプレーで一発退場という判断は一定の妥当性がある。
リプレイ映像で見るとマクアリスターの左足がやや曲がっているので、そのぶん接触強度は下がったとは思われるが、接触を避けようという意思を感じるほどではなく、酌量の余地はあまりない。ブラモール主審の判断は十分に受け入れられるし、VAR介入がなかった点も妥当だろう。
フラム vs ブレントフォード
(Referee: ダレン・ボンド VAR: ダレン・イングランド)
今季から「Select Group 1」に入ったダレン・ボンドが主審を務めた。
63分、ウィッサがエリア内でリームに倒されてPK判定。シュート体勢に入ったところでリームの手が肩にかかっており、ホールディングの反則を採る判断で妥当だろう。そこまで力はかかっていないようには思えるが、シュート体勢なのでバランスを崩しやすくなっており、ウィッサの倒れ方はあながち大袈裟とも言えない。なお、そもそもホールディングの場合には「強さ」が判断基準ではなく「手をかける」こと自体がファウルの対象となるので、「ほとんど力かかっていないじゃん」という弁明は通用しない。
なお、ホールディングの場合にはボールに対するプレーとはみなされないので、PKであっても懲戒罰が一段階軽減されることはない。今回の場合、守備のカバーもいたので、状況としてはSPA(チャンス阻止)と思われるので、懲戒罰はイエローカードとなる。(ちなみにリームは既に1枚警告をもらっていたので、2枚目の警告で退場)
アストンヴィラ vs エヴァートン
(Referee: アンソニー・テイラー VAR: ダレン・イングランド)
22分、こぼれ球に対して飛び出したピックフォードとワトキンスが衝突。テイラー主審はピックフォードのファウルを採ってPKを与えた。
ワトキンスが先にボールに触り、ピックフォードはボールに触れることができず、そのままワトキンスに衝突する形となっている。シュート自体への影響があったわけではないが、勢いがついた状態で突っ込んでおり、ラフプレーとして十分にファウルに値する行為だと言えよう。
無人のゴールにヴィラがシュートを流し込む可能性があったため、いったん笛を吹かずに待ったテイラー主審だったが、エヴァートン側がクリアしたのを確認してPKの笛を吹いた。このあたりは得点の可能性を考慮しての冷静な判断であり、その後のエヴァートン側の抗議への対応を含め、ベテランらしい落ち着いた振る舞いであった。
ウェストハムvsチェルシー
(Referee: ジョン・ブルックス VAR: ポール・ティアニー)
42分、ドリブルで仕掛けたスターリングがソウチェクに倒されてPK。スターリングが足を折ってやや「倒れにいった」感はあるが、ソウチェクがドリブルに対応できずに後手を踏んだのは事実で、ボールにも触れず進路に塞いでしまった…となると、ファウルを採られてもやむを得ない。
ブルックス主審は間近で事象を見ており、毅然としたジェスチャーを含めて説得力は非常に高かった。スターリングのドリブルでの仕掛けに対してポジションを微調整し、よい角度を作って事象を見極めた。
アゲルドの退場に関してはほとんど議論の余地がない。いずれもイエローカードに値する行為であったことは明らかで、論点はほとんどない。
94分には、カイセドがエメルソンを倒してPK。エメルソンが先にボールに触っていること、カイセドがボールに触れていないことは明らかで、典型的なトリッピングだ。この事象もブルックス主審は間近で見極めており、ボールに触れたかどうかを冷静に見極めてジャッジを下した。
クリスタルパレスvsアーセナル
(Referee: デーヴィッド・クーテ VAR: ジャレット・ジレット)
51分、FKの素早いリスタートから、エンケティアとジョンストンが接触。エンケティアが先にボールに触れ、そこにジョンストンが突っ込んで衝突した形なので、クーテ主審が下したPK判定は妥当なところだろう。
なお、VARチェックではエンケティアが抜け出したシーンでのトーマスのファウルもチェック対象になっていたが、結局VARは介入せず。若干ホールディング気味には見えるが、ノーファウル判定が「はっきりとした明白な間違い」とまでは言えない…という判断だろう。個人的にもあの程度の接触であればノーファウルでよいのではないかと考える。
冨安の退場にしては非常に厳しい判定だったという印象だ。60分の遅延行為による警告はスローインでの再開に時間がかかりすぎなのでやむを得ないが、67分の2枚目の警告はユニフォームを掴んだわけではなく、入れ替わった相手の体に多少接触した程度。背中に接触を感じたアユーが勝手に倒れたように見えるので、ファウルであるかどうかすら怪しいレベルだ。
クーテ主審はロングフィードに対しての動き出しがやや遅れたこともあり、遠めの位置からの見極めになったため、接触の詳細までは確認できなかったのではないか。一方で、事象は4thのトーマス・ブラモールの目の前で起こっており、4thの距離であれば接触の詳細までわかったはず。審判団としてファウルの質を正確に見極められなかったのは非常に残念だ。
各試合の講評
ビスマ&サールが躍動。
ユナイテッドはマウントが機能せず。
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