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ペナルティエリアの内・外の判断に気を取られると、DOGSO判定の比重が低下。(ELベスト8①)

ヨーロッパリーグもいよいよベスト8。準々決勝の1st Legから注目の判定・注目の試合をピックアップし、簡単に講評する。

Referee topics

DFよりもGKが前。

副審泣かせのオフサイドジャッジ。

レンジャーズ vs アスレティック・ビルバオ

(Referee: István Kovács Assistants: Mihai Marica、Ferencz Tunyogi VAR: Cătălin Popa)

10分、裏に抜け出そうとしたイニャキ・ウィリアムズに対し、レンジャーズのロビン・プレパーがスライディングで阻止。当初、イシュトヴァーン・コヴァーチ主審(ルーマニア)の判定はイエローカードだったが、VARレコメンドによるOFR(オン・フィールド・レビュー)の末、DOGSO(決定機阻止)で一発退場となった。

初見だと味方のカバーが間に合ったようには感じたが、リプレイ映像で見ると、ファウルが起こった瞬間はGKとの1対1を阻める位置・距離にはおらず、DOGSOの要件を満たしている。最終ジャッジとしてレッドカードは妥当なところだろう。

事象が起こったのがペナルティエリアの内・外がぎりぎりであり、審判としてはまず「PKか否か」の判断に集中せざるを得ない。DOGSOかどうかの判断の比重が自ずと下がってしまうのは致し方ないかなという印象だ。

76分、ベレンゲルがゴールネットを揺らすもVARが介入。ベレンゲルのオフサイドを採ってゴールを取り消したうえで、OFRによりレンジャーズのハンドを採ってPKを与えた。

グルセタからの跳ね返りを押し込んだベレンゲルだったが、その時点でオフサイドポジション。GKがDFよりも前に出ており、GKがオフサイドラインになるパターン。映像を見れば一目瞭然だが、副審としては最後尾のDFに付くという感覚が強いので咄嗟の修正は難しく、副審泣かせのシーンだ。なお、厳密にはスターリングがゴールラインの外にいるように見えるが、これはプレーの流れで出てしまっただけなので、「ゴールライン上にいる」という扱いになる。

この時点でゴール取り消しは確定だが、ベレンゲルが折り返したところでスターリングの左腕にボールが当たっている。僅かではあるが、ベレンゲルのキックの前に軌道が変わっており、影響を与えたのは間違いない。あとは意図や腕の位置の妥当性という判断になるが、意図は感じないもののジャンプをしているわけでもなく腕を広げる正当性はない。ハンドでPKは妥当なところだろう。

リヨン vs マンチェスター・ユナイテッド

(Referee: Glenn Nyberg Assistants: Mahbod Beigi、Andreas Söderkvist VAR: Christian Dingert)

25分、フリーキックから㉜のボールがそのままゴールイン。中央で合わせた⑲はGKの前で頭を振っており、オフサイドの可能性もあったがぎりぎりオンサイドであり問題ない。フリーキックのタイミングをずらそうというリヨン側の工夫もあり、ラインジャッジのタイミングをとるのは実は難しい。。A2のアンドレアス・セーデルクヴィスト副審の見事な見極めだった。

90+5分、シュートのこぼれ球をシェルキが押し込んで値千金の同点弾。ダロが残っておりオフサイドはない。今度はA1のマフボド・ベイギ副審の見事な見極めだった。試合終盤でも走力と集中力を維持してラインをキープしたのは称賛に値する。若手として重要な試合の割当が続くグレン・ニーベリ主審(スウェーデン)としては、両副審のナイスジャッジに支えられる試合となった。



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