ロナウドのいないユナイテッドには、堅守速攻を躊躇う理由がない。(プレミア第20節)
イングランドプレミアリーグ第20節。注目の判定・注目の試合をピックアップし、簡単に講評する。
Referee topics
主審・副審が協議のうえで
VARに頼らずジャッジ成功。
マンチェスターUvsマンチェスターC
(Referee: スチュアート・アットウェル A2: ダレン・カン VAR: マイケル・オリヴァー)
79分、ブルーノ・フェルナンデスがゴールネットを揺らすも、カン副審のフラッグが上がる。ゴール取り消しかに思われたが、アットウェル主審とカン副審が協議のうえで、ゴールを認めるジャッジを下した。(ゴールを認めるジェスチャーの前にビデオシグナルをしていないので、VAR介入ではなく主審・副審の協議のうえでのジャッジだと思われる)
争点となるのはオフサイドポジションにいたラシュフォードが「相手競技者を妨害」したかどうかだ。ラシュフォードはボールに触っておらず、シティの選手にも直接の接触はしていないので、競技規則における以下に該当するか…が判断ポイントになる。
オフサイドポジションから移動した、またはオフサイドポジションに立っていた競技者が相手競技者の進路上にいて相手競技者がボールに向かう動きを妨げた場合、それにより相手競技者がボールをプレーできるかまたはチャレンジできるかどうかに影響を与えていれば、オフサイドの反則となる。
(『サッカー競技規則2022/23』第11条 オフサイド
- オフサイドの反則 より引用)
リプレイ映像で見ると、ラシュフォードはアカンジの進路上に立っているようには見える。厳密には、ラシュフォードがいなければアカンジはより加速できたのかもしれないが、ブルーノ・フェルナンデスのシュートを阻止できたようには思えない。進路を塞ごうというアクションを起こしたわけではないこともふまえると、個人的にはオフサイドに当たらないというアットウェル主審の判断を支持したい。
審判団のジャッジの流れとしては、カン副審はおそらく以下の認識を持っていたと考えられる。
ラシュフォードがオフサイドポジションにいたこと
ラシュフォードはボールに触れていないが、相手競技者に影響を与えたと思われること
ブルーノ・フェルナンデスはオンサイドであったこと
そのうえで、「相手競技者に影響を与えたかどうか」については、アットウェル主審のほうが判断しやすい位置にいたので、そこの判断を口頭で相談し、最終的にはアットウェル主審が「影響を与えていない」と判断してゴールを認めたと考えられる。個人的には、適切かつ見事なジャッジだったと思う。
86分には、ハーランドとカゼミーロがペナルティエリア内で接触するもノーファウル。ハーランドはシュートモーションに「割り込まれた」形にはなっているが、カゼミーロはハーランドとの接触より前に僅かにボールに触れているように見えるので、ノーファウルという判断は頷ける。
ニューカッスルvsフラム
(Referee: ロバート・ジョーンズ VAR: マイク・ディーン)
64分、フラムの攻撃シーンで2つの事象が起こる。まずは、エリア内でロングスタッフの手が肩にかかったアンドレアス・ペレイラが倒れる、プレーが続いたのちに、ペナルティエリアのライン付近でデコードヴァー・リードがトリッピアーと交錯して倒れた。いずれも当初はノーファウルのジャッジだったが、2つ目の事象に対してVARが介入し、OFR(オン・フィールド・レビュー)の末にPKが与えられた。
個人的にはいずれもPKに値するファウルであると考えたが、1つ目に関しては「手はかかったが、そこまで強い力ではない(=倒れるほどではない)」と解釈すればノーファウルという判断もありうる。VARとしてはジョーンズ主審が手がかかったこと自体を見逃していない限りは、主観の領域なので介入しえない事象だ。
2つ目のファウルについては、「トリッピアーがボールに触れている」というのが当初判定だとすれば、映像証拠はその判定が「明白な間違い」であることを示している。接触がエリア外であればVARの介入対象外だったが、接触は明らかにエリア内だったので介入に至った。映像を見れば、PKを採らない審判はほとんどいないだろう。
ジョーンズ主審としては、1つ目の事象も串刺し気味になっていたが、アンドレアス・ペレイラの倒れ方がやや大袈裟だったこともあり、ノーファウル判定に至ったか。2つ目の事象については、ノーマルスピードだとトリッピアーがボールに触れたようにも見えうる事象だが、もう少し近寄って見極めたかったところ。ただ、1つ目の事象でフラム側の選手の猛抗議を受けており、人間である以上は「気が散った」面も否めないだろう。
その後のミトロヴィッチのPKについては、珍しい「二度蹴り」によりゴール取り消しとなった。PKキッカーは他の選手がボールに触れるまで再び触れることは許されない。この場合は蹴り直しではなく、守備側の間接フリーキックでの再開となる。
ペナルティーキックが行われたのちに、
・他の競技者がボールに触れる前に、キッカーがボールに再び触れる。
・間接フリーキック(ハンドの反則の場合、直接フリーキック)が与えられる。
(『サッカー競技規則2022/23』第14条 ペナルティーキック
- 反則と罰則 より引用)
各試合の講評
ウーデゴーとベン・ホワイト。
サカを支える二人の戦術眼。
マンチェスターUvsマンチェスターC
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