自動画像

永井謙佑はイエロー。酒井高徳はノーハンド。相手の怒りや不満はわかるが妥当な判定。(J1第11節)

J1リーグ第11節。注目の判定・注目の試合をピックアップし、簡単に講評する。

審判Topics

PKストップ→押し込んでゴール

この場合は競技規則上は

「PK失敗」と捉える。

岡山 vs 鹿島

(主審: 先立圭吾 VAR: 上村篤史)

19分、エリア内で巧いターンから前に入ったアントラーズの師岡がファジアーノの工藤孝太に倒されてPK。師岡がプレーを続ける意思を見せたので、いったんアドバンテージを模索したが、クロスが繋がらずPK判定となった。明らかなホールディングであり、ファウルであるのは明白だ。

そのPKはブローダーセンがいったん止めるも知念が押し込んでゴール。と思われたが、キックよりも先に知念がペナルティエリア内に入っており、ゴール取り消しとなった。ここで蹴り直しなのか間接フリーキックなのか…は審判員として間違えやすいので注意したい。

上記画像は、

サッカー競技規則2024/25の第14条「ペナルティーキック」内にある要約表

だ。

今回の場合、やや紛らわしいのは「ペナルティーキックの結果」だ。知念が結局押し込んだので「ゴール」と思ってしまうが、ここで判断材料になるのは「PKが決まったかどうか」なので、今回は「ノーゴール」の場合が適用される。

そうなると、ノーゴール∧影響ありなので「守備側による間接フリーキック(蹴り直しナシ)」が正しいジャッジとなる。

なお、キッカー以外のエリア内への侵入は本来は主審が監視を担うが、VAR適用試合では「VARにおまかせ」という運用を採る場合も多いようだ。VAR丸投げがいかがなものかという点を差し引いて現実的に考えるなら、映像でチェックしたほうが明らかに正確で効率的だ。

神戸 vs 町田

(主審: 笠原寛貴 副審: 平間亮、安藤康平 VAR: 上原直人)

81分、武藤のゴールはVARのOR(オンリー・レビュー)によりオフサイドで取り消し。体半分くらいは出ており、A1の平間副審としては見極めたいレベルのラインジャッジであった。

90分、エリア内でこぼれ球に反応したナ・サンホが本多と接触して倒れるもシミュレーションでナ・サンホにイエローカード。相手のスライディングを認識し、自ら倒れにいき、倒れ際に本多に接触している。倒れ方が大袈裟かつスムーズさに欠けたので、笠原主審としては比較的見極めやすかったか。

終了間際の90+7分には、桑山のシュートが酒井高徳の腕に当たるもノーハンド。酒井高徳のクリアが桑山の足→腕と跳ね返り、最終的に酒井高徳の左腕に当たっているのは間違いない。ただ、キックモーションの際には自然な位置だし、至近距離でボールがディフクレクトしており予測も困難。ノーハンドで問題ないだろう。

もし仮にクロスをそのまま桑山がシュートし、それが酒井高徳の腕にそのまま当たったとすれば、シュートブロックの面積を広げていると捉えてハンドになった可能性はある。ただ、今回は最初が酒井高徳のキックから始まっているので、シュートブロックと捉えるのは無理があるだろう。

名古屋 vs 広島

(主審: 岡部拓人 VAR: 飯田惇平)

70分、サンフレッチェがカウンターに出ようとしたところで、ドリブルで前進した前田直輝にグランパスの永井が後方から接触。永井にはイエローカードが提示された。

永井はボールにチャレンジできる余地が皆無で、カウンター阻止を目的としたきわめて悪質なファウルになったことは間違いない。ただ、永井もピッチに足をとられてスリップしており、その点で意図しない接触になったのは確か。酌量の余地はある。

結果的に前田が負傷交代になったことからもわかるように、負傷のリスクがある危険な接触になったのは確かだ。ただ、スリップと言うアクシデントもふまえつつ、足裏が当たったわけでもアキレス腱を踏んだわけでもなく、首根っこを掴んだわけでもない。スキッベ監督をはじめとするサンフレッチェ側の憤りは十分に理解できるが、イエローカード止まりになるのはやむを得ないだろう。

横浜FC vs G大阪

(主審: 高崎航地 VAR: 御厨隆文)

48分、ガンバの一森が弾いたクロスが横浜FCの山田康太に当たってゴールへ吸い込まれるもVARが介入。ボールは山田康太の腕に当たっており、ハンドでゴール取り消しとなった。

山田康太は得点者なので、腕に当たっていればすべからくハンドになる。OFRナシでの判定変更でもよかったようには思うが、Jリーグでは「ハンドによるゴール取り消しはOFRを行ってからジャッジ変更」という運用にしているようなので、それに則った判定プロセスとなった。

高崎主審としては、比較的明瞭なハンドだったが、ポジショニングがベストではなく見極めに失敗。一森がボールを弾いたのを見て慌てて位置を修正したが、時すでに遅し。おそらく他選手に被ってしまい、腕に当たったかどうかが見きれなかったか。

湘南 vs 柏

(主審: 大橋侑祐 VAR: 谷本涼)

45分、ロングボールをレイソルの垣田が収めて前進しゴール。しかしVARが介入し、OFRの結果、ハンドでゴール取り消しとなった。

(以下の説明は上述の山田康太の事例とまったく同じだが)

垣田は得点者なので、腕に当たっていればすべからくハンドになる。OFRナシでの判定変更でもよかったようには思うが、Jリーグでは「ハンドによるゴール取り消しはOFRを行ってからジャッジ変更」という運用にしているようなので、それに則った判定プロセスとなった。

清水 vs 福岡

(主審: 今村義朗 VAR: 上田益也)

5分、アビスパの藤本のドリブルに対しエスパルスの乾が対応。当初はノーファウルだったが、VARが介入しOFR(オン・フィールド・レビュー)に。結果的には乾のファウルを採ってPK判定となった。

映像で見れば典型的なトリッピングであることは明白だ。今村主審としては、藤本がやや大きなモーションで倒れたので、「藤本のほうが接触をイニシエートした」と捉えたのかもしれない。ただ、実際の所は乾が藤本の進路に足を出し引っ掛かった形。ファウルが妥当だろう。

C大阪 vs FC東京

(主審: 山本雄大 VAR: 山下良美)

17分、エリア内でボールを受けた佐藤ケインが仕掛けたところで、セレッソの西尾が倒してPK。典型的なトリッピングであり、佐藤のキレが西尾を上回った。佐藤の倒れ方はやや芝居がかっていたように見えたが、山本主審はよい角度で見ており、接触有無をしっかり見極めた。



本記事は参考情報として提供しており、内容の正確性・最新性について保証するものではありません。

Jリーグマニアを始めよう!
未登録でも記事投稿できます

アカウントがなくても、思いついた内容を すぐに記事として投稿できます。

いま話題になっている記事や、参考になりやすい内容をまとめてチェックしてみる