名古屋vs神戸のアディショナルタイムは妥当性あり。齊藤未月の退場が元凶。(J1第11節)
J1リーグ第11節。注目の判定・注目の試合をピックアップし、簡単に講評する。
Referee Topics
小川航基と三戸にも警告が必要。
乱闘は冷静に見極めるも、
発端となった出来事は裁ききれず。
横浜FC vs 新潟
(主審:山下良美 副審:大塚晴弘 第4審:長谷川雅 VAR:中村太)
90分、三戸のドリブルをファウルで止めた小川航基に三戸が激高。小川を突き飛ばしてしまい、その後は両チームの選手が入り乱れての乱闘騒ぎとなった。主な出来事を時系列で整理すると以下のような流れだ。
小川航基が三戸に後方からスライディングタックル。
三戸が小川航基を突き飛ばす。
ベンチから出てきた山下が三戸に詰め寄る。
山下を伊藤涼太郎が突き飛ばす。
突き飛ばされた山下が伊藤に詰め寄る。
まず、三戸を止めた小川航基のタックルは後方からであり、ボールに全く触れていない。接触強度も高かったので、ラフプレーで警告を提示するのが妥当だったと思う。その場合、小川は84分にも警告を受けているので退場かつ次節以降に出場停止となるが、致し方ないだろう。
次に、小川航基を突き飛ばした三戸にもラフプレーで警告が提示されるべき。伊藤涼太郎も山下を突き飛ばしており、警告または退場とすべきであった。山下については、暴力行為は見られないが、テクニカルエリアを大きく超えてピッチに侵入しており、警告が必要だろう。
結果的に、山下主審は伊藤涼太郎と山下のみに警告を提示したが、小川航基と三戸の行為も懲戒罰に値したはずだ。山下主審は乱闘の輪に入らず冷静に状況を見ていたし、大塚副審も速やかに現場に急行していたようだが、必要な懲戒罰が下されなかったように思う。
なお、どの事象も「明らかにレッドカード」とは言えないので、事象を見逃していない限りはVARが介入することは難しい。運用ルールを無視して言うならば、「乱闘の場合は映像できっちり確認」としたい気持ちは正直あるが、現行の運用ルールではそうはいかない。
名古屋 vs 神戸
(主審:荒木友輔 A1:八木あかね VAR:先立圭吾)
33分、永井のゴールはユンカーのオフサイドを採って認めず。ユンカーはボールの軌道上に位置しており、ボールを跳んで避けているので、GKの前川に明らかに影響を与えている。オフサイド判定は妥当だろう。
96分、齊藤未月が2枚目の警告を受けて退場処分に。53分に森下のクロスが高く上がった腕に当たってハンドでSPAによる警告、95分に名古屋のリスタートを遅らせて遅延行為で警告…という2回の警告はいずれも妥当で、弁解の余地はほとんどない。
そして、後半ラストプレーで名古屋が劇的な同点弾。このゴールが決まったのはDAZN中継の時計で97:15あたりで、アディショナルタイムの目安として表示された5分を過ぎていたため、試合終了後に神戸陣営が抗議する事態となった。
詳細は以下の別記事で述べるが、私の結論としては97分過ぎまでプレーを続けさせた審判団の判断には妥当性があり、問題ない運用であったと考える。
各試合の講評
守備の安定感がないガンバ。
プレッシングの質を上げないと…。
G大阪 vs C大阪
開幕から変化の兆しは見えるものの、シュートがことごとくポスト・バーに嫌われるなど運にも見放されて勝ち星に恵まれないガンバ。今節は食野が久々のスタメンとなり、ポヤトス監督が考えるほぼベストメンバーが揃った。一方のセレッソは今季導入した4-3-3が機能しており、スタメンはほぼ不動になりつつある。両チームともにほぼベストが揃った状態での大阪ダービーとなった。
結果としては加藤が終了間際に決勝ゴールをあげてセレッソが勝利。ロングカウンターが炸裂しての決勝点は、小菊監督就任から強化してきた縦に速い攻撃が結実した形であり、一方のガンバとしては対カウンター守備の脆弱性が改めて浮き彫りになったシーンであった。
ガンバとしては前節同様、「攻撃の形はある程度作れるようになったが、守備が踏ん張り切れず」という印象だ。失点シーンにしても、サイドからのクロスとカウンターという「いつものやつ」であり、プレッシングをかけても詰めが甘く回避されてしまう…というのはもはや見慣れた光景になりつつある。守備のディテールを突き詰めないと、このままズルズルいきかねない。
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