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イニエスタの頭上をボールが飛び交う。バルサ化の終焉。そして啓蒙効果への感謝を。(J1第19節)

J1リーグ第19節。注目の判定・注目の試合をピックアップし、簡単に講評する。

Referee Topics

試合終了タイミングを巡る

コミュニケーションの課題。

神戸 vs 札幌

(主審:ハミス・アル=マッリ VAR:飯田淳平)

53分、浅野のシュートが本多の腕に当たったシーンでVARが介入。アル・マッリ主審がOFR(オン・フィールド・レビュー)を行ったが結局ノーハンドの判定のままとなった。

シュートブロックのシーンで腕が多少広がっているのは確かであり、アル・マッリ主審が腕に当たった事実を確認できていなかったとすれば「見逃された重大な事象」としてVARが介入したことは妥当だろう。

一方で、シュートが直接腕に当たったわけではなく、本多の足に当たって跳ね返ったボールが腕に当たった形であり、そのボールの動きを予期することは現実的に難しい。腕がことさらに大きく広がっているわけではないこともふまえると、ノーハンドという最終ジャッジには個人的に賛成だ。

試合を通しての各ジャッジはのちほど別記事で詳しくレビューしたい。

横浜FC vs G大阪

(主審:福島孝一郎

VAR:上田益也)

後半アディショナルタイム、横浜FCのロングスローの前に試合終了のホイッスル。横浜FCの選手は抗議していたが、時計の針は98分に近いところまで来ており、試合終了の判断は十分に受け入れられる。

ホイッスルの前の福島主審の素振りから推察すると、その前のプレーのVARチェックを行っていたために終了の笛を吹いていなかっただけで、VARがなければスローインになった時点で試合終了だったと思われる。

競技規則上は何の問題もないが、その旨を両チームの選手にしっかりと伝えておけば後味の悪い終わりにはならなかったはず。選手とのコミュニケーションという点で課題が残ったと言えるだろう。

横浜FM vs 湘南

(主審:中村太

VAR:榎本一慶)

73分、ドリブルで仕掛けてエリア内に侵入した小野瀬が小池に倒されてPK。小池の追走を見越した小野瀬が左足をブロック気味に出したところに小池が絡んでしまった形だ。小野瀬が「誘った」面はあるものの、小池はボールに対してプレーできておらず、ファウルでPKというジャッジで問題ないだろう。

各試合の講評

4-4-2に活路を見出す新潟。

三戸とウィンガー陣に期待。

神戸 vs 札幌

アンドレス・イニエスタがヴィッセル神戸でのラストマッチ。後半途中までのプレーではあったが、ボールテクニックの高さや狭いエリアでのプレー選択の的確さを随所で見せつけた。ゴールにつながるプレーはなく、有終の美とは言えないが、彼のスペシャルな才能は十分に感じられた。何よりも、彼が日本を愛してくれたことで、ヨーロッパの一流選手にとって日本・Jリーグの地位が向上したことは間違いなく、プレー面以外の効果も含めて貢献度は非常に大きかった。

一方で、縦に速い展開に置いていかれるシーンも目立ち、現在のヴィッセルが志向する即効型の攻撃とのミスマッチ感はあった。今節は大迫がベンチスタートだったこともあり、いつもよりもロングボールは少なめだったが、それでもイニエスタの頭上をボールが行き来する場面は少なくなかった。守備面においても多くを望めないことをふまえると、主力としての計算がもはや立たなくなっていたのも事実だろう。高額なサラリーなどの面を含めても、クラブとイニエスタの双方にとって退団は適切な選択であった。

楽天の三木谷オーナーが「バルサ化」を打ち出して久しいが、その最たる存在がイニエスタ獲得であった。彼がチーム戦術との不一致で退団するという事実は、クラブアイデンティティにとっても重大な出来事だ。イニエスタの退団によってヴィッセル神戸のバルサ化は終わりを迎えそうだが、今後のクラブの戦略にも注目したい。

新潟 vs 広島

伊藤涼太郎の移籍もあり、前節から4-4-2を起用しているアルビレックス。今節も同様の布陣を継続して採用し、キレのある突破を見せている三戸を2トップの一角で起用した。

この布陣変更により、停滞感が漂っていた攻撃面が大きく改善している印象だ。スピードに優れる三戸が幅広く動いてボールを引き出しつつ、サイドの小見やダニーロ・ゴメス(松田)と近い距離で絡むことで、テンポのよいパス交換が蘇ってきた。

直近の未勝利の試合では中央突破に拘って行き詰まるシーンが目立ったが、サイドアタッカーが幅をとる場面と中央に侵入して突破を図る場面の使い分けができてきており、攻撃面は明るい兆しが見られる。松橋監督の布陣変更の判断は妥当性があり、あとはゴールが遠い両翼(小見、ダニーロ、松田)のシュートが決まってくれば…という印象だ。



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