戦術浸透のイプスウィッチ。バランス調整中のセインツ。守備再建必須のレスター。(プレミア第19節)
イングランドプレミアリーグ第19節。注目の判定・注目の試合をピックアップし、簡単に講評する。
Referee topics
主観的な判断の違い…なら
VARは介入できない。
レスター vs マンチェスター・シティ
(Referee: マイケル・オリヴァー Assistants: スチュアート・バート, ニール・デービス VAR: ポール・ティアニー)
10分、裏に抜け出したヴァーディーがオルテガをかわしかけたところで交錯して転倒。この接触だけを見れば完全にファウルだったが、A2のニール・デービス副審がオフサイドディレイをしており、結果的にはオフサイド判定となった。
ちなみにEURO2024を裁いたときのオリヴァー審判団はスチュアート・バートとダン・クックの副審コンビとのセットだったが、クック副審は第6節を最後にAVARとしての割当が続いており、代わりにジェームス・メインウォーニング副審が入るパターンが多い。今節はメインウォーニング副審が他試合に回り、代わりに入ったデービス副審がしっかりとやり遂げた。
クリスタル・パレス vs サウサンプトン
(Referee: マイケル・サリスバリー VAR: グレアム・スコット)
31分、コーナーキックからクリスタルパレスが同点弾。ここではマテタにブロックされていたラムズデールがファウルを主張したが
接触の程度としてはそこまで強くないものの、気になるのはマテタの左手だ。単に体でブロックしているだけなら許容される可能性が高いが、左手でラムズデールの飛び出しを抑え込んでいるように見えるのは印象が良くない。個人的にはファウルを採るべきだったと考える。
が、ファウルかどうかは主観的な判断になるため、「手は出していたが許容の範囲内」とサリスバリー主審が判断したのであれば、その判断は明白な間違いとは言えず、VARの介入は難しい。
フラム vs ボーンマス
(Referee: ロバート・ジョーンズ VAR: ピーター・バンクス)
クリスティーが球際の攻防でハードタックルを繰り出し、両チームが小競り合いに。クリスティーのタックルはボールに対するプレーではあったが、勢いをもった状態で足裏が相手に向かっていき、ボールに触った後ではあるが相手にも接触している。最低でもカードの対象にはなるプレーだ。
ただ、接触具合としてはそこまでクリティカルではなく、先にボールに触れたこともふまえると酌量の余地はある。一発レッド…というレベルではないので、イエローカードが妥当だろう。
ジョーンズ主審は至近距離で事象を見極めたうえで、冷静にふるまいながら他の選手を遠ざけ、クリスティーをしっかり諭したうえでカードを提示した。単にカードを出すだけでは選手は興奮したままで、さらなるラフプレーにつながる可能性がある。クリスティー本人と全体を落ち着かせる意味で、非常に優れたマネジメントだった。
89分、ボーンマスの同点ゴールのシーンでは、セメニョとディオプの接触でのファウルをフラム側が主張。セメニョがスライディングでボールを触ったあと、そのままの勢いで足裏がディオプに接触しているように見える。
セメニョとしても意図的ではないと思うが、足裏がアキレス腱に入っているように見え、アキレス腱の大怪我に繋がりうる接触になっている。個人的にはファウルを採るべきだったと思うが、あくまでもプレーの流れであり避けられない接触であった点を考慮してノーファウル…という判断も十分にありうる。ジョーンズ主審のノーファウル判定は許容できるものであり、VARとして介入するのは難しいだろう。
トッテナム vs ウォルヴァーハンプトン
(Referee: クリス・カヴァナー VAR: ジャレット・ジレット)
7分、ウルブスの先制ゴールのシーンでは、中央の混戦でブレナン・ジョンソンが倒れたところでのファウルをスパーズ側が主張。映像で見るとやや手がかかったようには見えるが、そこまで露骨なホールディングではない。なんとも微妙な接触でファウルでもノーファウルでもありうる程度なので、VARとしては当初判定をフォローする…というのが妥当な判断だろう。ちなみに個人的には「手を出した」という点を重く見てファウルかな…という見解だ。
42分にはカウンターからブレナン・ジョンソンの走り込みに対してアンドレが接触したところでPK。ボールに向けて足を出したアンドレだったが、ジョンソンが斜めに走り込み、ボールに対して優位な位置に入ったことで、結果的にボールに届かずジョンソンに接触する形になった。ファウルを採るのが妥当だ。
アストンヴィラ vs ブライトン
(Referee: クレイグ・ポーソン VAR: スチュアート・アットウェル)
30分、ロジャーズがドリブルで侵入したところにファン・ヘッケがスライディングでボールを掻き出し、ロジャーズは転倒。ポーソン主審はノーファウル判定で、VARチェックでもノーファウル判定が支持された。
後方からのリスクがあるスライディングではあったが、ファン・ヘッケはつま先でボールを掻き出しており、ぎりぎりのプレーだった。ボールに触る前にロジャーズに接触していればファウルもありえたが、タイミングはボールが先もしくはほぼ同時。ノーファウル判定で問題ないだろう。
その直後の32分には、コーナーキックの流れから再びロジャーズが転倒。今回もポーソン主審はファウルを採らなかったが、今度はVARが介入し、OFR(オン・フィールド・レビュー)が行われた結果、ジョアン・ペドロのファウルを採ってPKとなった。
弾んだボールをクリアしようとしたジョアン・ペドロだったが、寸前でロジャーズに先にボールを突かれて、ボールではなくロジャーズの足を蹴り上げる形に。かわいそうな部分はあるが、ファウルを採らざるを得ない。
イプスウィッチ vs チェルシー
(Referee: ジョン・ブルックス Assistants: サイモン・ベネット、サミュエル・ルイス VAR: マイケル・オリヴァー)
10分、デラップが裏に抜け出したところで、GKヨルゲンセンが飛び出してきて交錯しPK。飛び出してキャッチにいったヨルゲンセンだったが、鼻先でデラップにボールを掠め取られ、そのあと咄嗟にボールに向けて出した足がデラップの残り足と接触した形だ。
接触自体は決して強くないが、当たっているのは確か。デラップの倒れ方はかなりダイナミックだったが、体勢を崩しながら必死に前進しようとした結果…として捉えると、不自然にオーバーとは言えず。ファウルでPKという判断は妥当だろう。
24分、パーマーのクロスからジョアン・フェリックスがネットを揺らすも、VARのOR(オンリー・レビュー)によりオフサイドでゴール取り消し。ジョアン・フェリックスは体半分出ており、A2のサム・ルイス副審としては見極めたいレベルのオフサイドジャッジだった。
各試合の講評
下位で苦しむ昇格組。
必要なのは戦い方の統一感。
レスター vs マンチェスター・シティ
クリスタル・パレス vs サウサンプトン
イプスウィッチ vs チェルシー
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