ブルーノ・フェルナンデスのハイプレスは脆さあり。ときには「自制」も必要か。(プレミア第5節)
イングランドプレミアリーグ第5節。注目の判定・注目の試合をピックアップし、簡単に講評する。
Referee topics
ボールに触れる前に
相手に接触した場合はファウル。
アストンヴィラ vs クリスタル・パレス
(Referee: ダレン・イングランド VAR: ロバート・ジョーンズ)
93分、エリア内でボールを受けたワトキンスがリチャーズに倒されてPK。VARレコメンドによるOFR(オン・フィールド・レビュー)が行われたが、映像を見たうえでイングランド主審は改めてPKと判断しジャッジ確定となった。
リチャーズは最終的にボールに触れているものの、ボールに触れる前にワトキンスに接触しており、ファウルを採るのが妥当だろう。OFRに至った経緯を推察するなら、例えばイングランド主審が「リチャーズはボールに触れることができていないのでファウル」という判断の場合には、ボールに触れたかどうかという事実の見逃しがあるので、VARとしてはOFRをレコメンドすることになる。しかし、映像を見ると、その前にワトキンスに接触しているので、そこで改めてPKとジャッジした…というのが考えうるシナリオだ。
イングランド主審としては、縦パスに対する反応がやや遅れ気味で、終盤ということもあってかスプリントの速度もあまり上がらず。結果的に角度はちょうどよかったが距離が離れていたため、若干の見逃しが発生したのかもしれない。
なお、リチャーズにカードは提示されなかったので、判定としてはSPA(チャンス阻止)&ペナルティエリア内のボールに対するプレーなので懲戒罰が軽減されてノーカードだったと思われる。個人的には状況はDOGSO(決定機阻止)に思えるので、イエローカードを提示すべきだったと思うが、守備者の位置がやや微妙でありSPAという判断もぎりぎり許容できるか。
トッテナム vs シェフィールド・ユナイテッド
(Referee: ピーター・バンクス VAR: グレアム・スコット)
57分、トッテナムのコーナーキックが蹴られた直後にスタンドからボールが投げ込まれ、ピッチ上のボールが二つに。本来のプレーに影響がなければそのまま続ける選択肢もあるが、明らかに選手のプレーに影響を与えたため、バンクス主審は試合を止めた。
その後の再開方法がシェフィールドのGKへのドロップボールだったことにトッテナム側が猛抗議。しかし、競技規則の第8条には以下の規定があり、バンクス主審の判断は正しいものである。(今回の場合、心情として納得感に欠ける…というのは確かだが、競技規則上は正しい運用である)
次の状況でプレーが停止された場合、ボールは、ペナルティーエリア内で守備側チームのゴールキーパーにドロップされる。
・ボールがペナルティーエリア内にあった。または、
・ボールが最後に触れられたのがペナルティーエリア内であった。
サッカー競技規則2023/24
第8条 プレーの開始および再開 2. ドロップボール
ニューカッスル vs ブレントフォード
(Referee: クレイグ・ポーソン Assistant: リー・ベッツ VAR: ジョン・ブルックス)
57分、ゴール前の混戦でボールがこぼれ、最終的にウィルソンが押し込んだシーンでは、ブレントフォード側がファウルを主張し猛抗議。結局、フレッケンに対するウィルソンのファウルを採って得点は取り消しとなった。
リプレイ映像で見ると、ウィルソンとフレッケンが接触しており、かつウィルソンがフレッケンの腕をホールドしており、それによりパンチングができなかったことが確認できる。単なる接触であればノーファウルだろうが、腕が明らかに絡んでいるのでファウルを採った判定は妥当だろう。
ポーソン主審としてはゴール間近での攻防に際し、エリア内に入って見極めを図り、選手が入り乱れる中でも事象を正確に見極めた。エリア内に入ることは、視野が狭くなりプレーに巻き込まれやすくなるという点であまり推奨はされていないが、この場面では近くで争点を見極めることが最優先であり、適切な状況判断だったと言えるだろう。
さらに61分には、バックパスを処理しようとしたフレッケンとそれにプレッシャーをかけたゴードンがエリア内で接触。フレッケンはボールに触ることができないのを悟って足を振るのをやめているものの、勢いを殺しきれずにゴードンに突っ込んでしまっている。ファウルでPKという判断は妥当だろう。
この判定の際にはPKの宣告までに多少の間があったが、おそらくA1のベッツ副審との交信が行われていたと考えられる。ボールのイン/アウトや接触の詳細はベッツ副審のほうが見えやすかったはずで、副審のサポートもあっての判定だったと思われる。
ノッティンガム・フォレスト vs バーンリー
(Referee: ロバート・ジョーンズ Assistant: イアン・フシン VAR: ダレン・イングランド)
76分、バーンリーのゴールはVARレコメンドによるOFRの末に取り消しに。ラストパスを供給したバーンリー⑯は弾んだボールをコントロールする際に腕を広げており、上腕のあたりにボールが接触している。ハンドを採ってゴールを取り消した判断は妥当だ。接触が腕かどうかは非常に際どかったので、縦に速い展開の中で、主審・副審ともに明確に事象を視認することは困難で、「VARがあってよかった」案件だ。
さらに90+4分には本日2度目のOFR。ゴール前の位置争いの中で、フォスターが相手に肘を入れており、退場処分となった。リプレイ映像で見れば、退場に値する乱暴な行為であることは明白だ。ボールとは直接関係がない箇所での事象だったので、こちらも主審・副審ともに視認は難しい。
各試合の講評
期待のホイルンドがデビュー。
能力の片鱗は垣間見せた。
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