ゴールイン前に笛。そうなるとVARは介入不可。エメリの怒りは理解できるが。(プレミア第38節)
イングランドプレミアリーグ第38節。注目の判定・注目の試合をピックアップし、簡単に講評する。
Referee topics
「オフサイドディレイ」に加え
「ファウルディレイ」が
あってもよいかも。
マンチェスター・ユナイテッド vs アストンヴィラ
(Referee: トム・ブラモール Assistants: エディー・スマート, アキル・ホーソン VAR: スチュアート・アットウェル)
45+1分、バックパスをカットしたホイルンドがボールを持ち出そうとしたところで、エミリアーノ・マルティネスが接触。ブラモール主審はDOGSO(決定機阻止)と判断し、マルティネスは一発退場となった。
ボールに対して完全に遅れての接触であり、肩同士の接触だとしてもいわゆる「オブストラクション」であり、ファウルであることは間違いない。
DOGSOかSPA(チャンス阻止)かという点では、プレーの方向は外向きだったが、左利きのホイルンドならシュートは問題なく打てたはず。DFラインはカバーに入ろうとしているが、接触の瞬間は戻りが間に合っておらずゴールは無人。DOGSOと判断するのが妥当だろう。
73分、ルーズボールをバユンデュルがこぼし、ロジャースが押し込むも、ファウル判定でゴールは認められず。リプレイ映像で見ると、バユンデュルはボールを安定してキャッチできていたようには見えず、若干ファンブルしたところをロジャースが突いたように見える。私の見解としてはノーファウルだ。
ただし、この場面ではボールがゴールインする前にホイッスルが吹かれているため、現行のVAR運用上、この接触は「ゴールに関するもの」ではない。つまり、VARの介入要件を満たしていないので、仮に映像で見て「いやいや違うぞ」となったとしても、VARは介入できない。エメリ監督の怒りはもっともだが、VARとしては現行運用だと成す術がない。
※「Premier League Match Centre」も同様の見解を示している。
したがって、この事象にVARが介入しなかったのは適切だが、アストンヴィラ側を含め多くの視聴者が納得できない判定だったのも確かだ。おそらくだが、映像を確認したVARも、介入したいができない歯痒さで頭を抱えたのではないか。
現実の運用の難しさは想像しつつも、このような場面ではオフサイドディレイに似た「ファウルディレイ」を適用し、「いったん流す」としてもよいかもしれない。ブラモール主審としても、この場面は距離も遠く、確信をもっての判定ではなかったように思うので、微妙な場合はいったん流して…という運用があってもよいのではないか。
85分、ユナイテッドのロングカウンターの場面で、ディアロに対しマートセンが接触してファウルでPK。偶発的ではあるが、足を踏むような形であり、ファウル妥当だ。ブラモール主審は距離が離れていたこともあり確認できず、おそらくA2のアキル・ホーソン副審からの助言によりファウルを採ったと思われる。
トッテナム vs ブライトン
(Referee: ロバート・ジョーンズ VAR: マイケル・オリヴァー)
15分、テルのカットインに対しヴィーフェルが接触しPK。U-NEXT解説の水沼貴史氏が「安易」という表現が最適で、淡白で軽率な足の出し方で、テルの足を踏みつける形となった。
87分、ディエゴ・ゴメスの抜け出しに対し、ビスマがスライディングを試みるもボールに届かず。こちらも明確なファウル。ジョーンズ主審としては、どちらも比較的「Easy Decision」であった。
リヴァプール vs クリスタル・パレス
(Referee: ダレン・イングランド VAR: ポール・ハワード)
68分、ハイボールに対しフラーフェンベルフのコントロールが乱れたところに鎌田が寄せて激しく接触。フラーフェンベルフはDOGSO判定で一発退場となった。ハーフウェーライン付近の接触だったのでゴールまでは距離があったが、入れ替わっていればゴール前までカバーはおらず一人旅。DOGSOという判断は妥当だろう。
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