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エゼのゴール取り消しは妥当。グエイは立ち位置自体が違反。(プレミア第1節)

イングランドプレミアリーグ第1節。注目の判定・注目の試合をピックアップし、簡単に講評する。

Referee topics

今季は「ボールアウトディレイ」

が導入されたかも?

ブライトン vs フラム

(Referee: サム・バーロット Assistants: ティモシー・ウッド, ウェイド・スミス VAR: マット・ドノヒュー)

4分、バレバの折り返しをミンテが叩き込むも、バレバのところでゴールラインを割っていたという判断でゴール取り消し。この判定自体は映像で確認しても正しく、まったく問題ない。

興味深いのは、A1のウッド副審が即座にフラッグアップせずにプレーを続けさせた点だ。

昨季の本ブログの記事でも「ボールアウトディレイ」の必要性に言及した

ことがあったが、まさに今回「ディレイ」をかけたように見えた。今季はオフサイド以外の判定でも、ゴールに絡みそうな場合は「ディレイ」する運用を採用した可能性がある。

53分、ドリブルで侵入したジョルジニオ・リュテールにベルゲの足が絡んでPK。足の運び方からして「誘った」感はあったが、追いすがる中で足を巻き込んでしまったのは確かで、十分ファウルに値する。バーロット主審は持ち前の走力を活かして局面についていき、冷静に見極めた。

アストンヴィラ vs ニューカッスル

(Referee: クレイグ・ポーソン VAR: ピーター・バンクス)

66分、スルーパスに抜け出したゴードンがコンサと競り合いながら転倒。ポーソン主審はDOGSO(決定機阻止)でレッドカードを提示し、コンサは一発退場となった。

ファウルであれば状況的にDOGSOに該当することは火を見るよりも明らかであり、最大にして唯一のポイントは「コンサの行為がファウルか否か」だ。

コンサがゴードンの肩に手をかけたのは明らかであり、倒れるに値する強さだったかは微妙だとしても、手を使って前進を制する行為に正当性は全くない。ホールディングはボールにプレーできる可能性がないチャレンジであり、少しでも物理的接触があるならファウルを採る妥当性は一定程度ある。ファウル判定は妥当だ。

完全に前に入られ、かつボールが自らのプレーイングディスタンスにない状況において、ホールディングをしようという状況判断自体が誤りだ。あの場面で手を出してよいことは何もなく、コンサのノーファウルの主張は虚しく響くばかりだった。

チェルシー vs クリスタル・パレス

(Referee: ダレン・イングランド VAR: ジェームス・ベル)

13分、エゼが弾丸フリーキックを叩き込むもVARが介入。今季初のOFR(オン・フィールド・レビュー)となり、映像を確認したイングランド主審は、グエイのファウルを採ってゴールを取り消した。

映像で見ると、グエイが壁の近くにいたカイセドを押しのけ、それにより空いたコースにエゼのシュートが飛んでいる。体全体で押し込んだ形なのでこの行為自体が明らかなファウルではないが、そもそもセットプレーの際、攻撃側の選手は守備側選手の「壁」から距離をとる必要があり、何もせずともこの規則の違反である。

3人以上の守備側チームの競技者が「壁」を作ったとき、すべての攻撃側チームの競技者は、ボールがインプレーになるまで「壁」から少なくとも1m(1ヤード)離れていなければならない。

サッカー競技規則2024/25 第13条 フリーキック 2. 進め方

なお、プレミアリーグでは今季からOFRの後に主審が場内にアナウンスで説明をする運用となった。今回のイングランド主審のアナウンスを聞いてみると、対象の選手の背番号やどのような行為がファウルになったかなどを具体的に説明していた。これまでの試行では背番号など具体的な言及はあまり聞かなかったので、具体性が増し、より理解しやすくなった印象だ。

このように判定の意図や理由を説明することは、観客や両チーム向けに有効であるとともに、審判員自身がいわれなき批判を浴びることを防ぐ効果も見込める。だからこそ「具体的にどう判断したのか」をきっちり伝えていくことが重要だ。この運用を通して、審判団がより適切に解釈され、リスペクトされることを願いたい。

マンチェスター・ユナイテッド vs アーセナル

(Referee: サイモン・フーパー VAR: ポール・ティアニー)

13分、コーナーキックからGKのアルタイ・バユンドゥルがボールを弾ききれず、こぼれ球をカラフィオーリが押し込んで先制。バユンデュルはサリバにブロックされ体勢を崩した点でファウルを主張したが、サリバは手をかけたり露骨に押したりはしていない。うまい具合に「押し込んで」おり、これでファウルは採りづらいだろう。

ユナイテッド側としては、マウントがおそらくサリバのGKブロックの防波堤になるはずだったが、かいくぐられてしまったのが痛かった。他のフィールドプレーヤーをうまく使ってGKがプレーエリアを確保するのはよくやる戦法だが、それが不発。サリバとバユンドゥルが直接対決になってしまった時点で勝負あったか。

リーズ vs エヴァートン

(Referee: クリス・カヴァナー Assistants: ダニエル・クック, リー・ベッツ VAR: ジョン・ブルックス)

82分、リーズの波状攻撃の中で、最後はシュートをタルコフスキーがブロック。カヴァナー主審はハンドを採ってPK判定を下した。

PKを採る前にインカムに手を当てて交信していたように見えるが、このやり取りの相手はVARではなくA2のベッツ副審だろう。リーズの攻撃が二次、三次と続いたので、オフサイドディレイなどの可能性があり、その点を確認したと思われる。ハンド判定自体は副審からは見えづらい角度だったように思うので、主審判断の領域だったと感じる。

ハンドか否かという点では、微妙なところではある。当たった箇所としては左腕であるように見えるし、シュートに反応する形で腕を出しているようには見える。胴体から広げないようにという意識は強く見られるし、味方選手に当たって軌道が変わっている点は酌量の余地がある。ただ、ボールに向かって腕を「出している」以上はハンドを採られてもやむを得ないだろう。

ノッティンガム・フォレスト vs ブレントフォード

(Referee: ピーター・バンクス VAR: アンディ・マドレー)

76分、エリア内の混戦の中でフォレスト⑥が右手でボールをはたいてハンドでPK。ボールと選手が入り乱れて「ごちゃごちゃ」したものの、明らかに右手でボールを押し返しており、意図を感じるプレーだ。ハンド判定は妥当だろう。



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