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主審にとって悩ましい「視野を広く持つこと」と「集中して見ること」(プレミア第3節)

イングランドプレミアリーグ第3節。注目の判定・注目の試合をピックアップし、簡単に講評する。

Referee topics

フラムにとっては気の毒だが

ゴール取り消しもハンドも妥当。

チェルシー vs フラム

(Referee: ロバート・ジョーンズ VAR: マイケル・サリスバリー)

21分、フラムのムニスのボールキープから、最後はジョシュア・キングが冷静にゴールを決めるも、VARが介入。OFR(オン・フィールド・レビュー)の末に、チェルシーノチャロバーに対するムニスのファウルを採ってゴール取り消しとなった。

単純な衝突であればノーファウルの可能性が高かったが、リプレイ映像で見ると、ムニスがチャロバーの足に「着地」しており、踏み付ける形になっている。意図的ではないだろうが、明らかに踏みつけている以上は、ファウル判定は妥当だろう。

ジョーンズ主審としては、上半身の接触に目が行く分、足元の子細を見逃したか。視野を広く持つことと集中して見ることのバランスは主審にとって常に直面する課題の一つだ。

50分、チャロバーのクロスをフラムのセセニョンがブロック。当初はノーファウルだったが、VAR介入により本日2度目のOFRとなり、ハンドでPKとなった。こちらは、クロスが来ることは明らかな状況で、やや広げた腕に当たった…となると、ハンドを採られるのはやむを得ないだろう。

この角度のハンドの見極めは非常に難しい。主審、副審ともに見極めづらい角度であり、可能性があるとすれば第4審による確認か。主審が回り込む選択肢もあるが、そうするとクロスの受け手となる中央の監視が難しくなる。非常に悩ましい場面だった。

なお、VARチェックはAPP(アタッキング・ポゼッション・フェーズ)まで遡るので、カイセドとイウォビの接触、さらにはボールがジョアン・ペドロの手に当たったシーンもVARチェックの対象だ。

カイセドとイウォビの接触は、若干、足を踏んでいるようには見えるが、ボールをコントロールするうえで必要な動作の一環であり、接触も微か。ジョアン・ペドロのハンドについても、目前でテテがキックしたボールが当たっただけであり、手の広がりも動作上で不自然ではない。いずれもノーファウルで問題ないだろう。

マンチェスター・ユナイテッド vs バーンリー

(Referee: サム・バーロット Assistants: ティモシー・ウッド, イアン・フシン VAR: スチュアート・アットウェル)

90+1分、スルーパスに反応したアマドがエリア内で転倒。当初はノーファウルだったが、VARが介入しOFRとなり、結局PK判定になった。バーンリーのアントニーがユニフォームを引っ張っており、明らかなファウルだ。U-NEXT実況の桑原学氏が「引っ張っていなくてもパスは通らなかった」と評したように、味方のカバーもあり、「要らない」行為だった。非常にもったいない。

バーロット主審としては、サイド→中央→縦パスという展開で、中央に目を移したところで鋭い縦パスが入り、「目を移したころには既に倒れていた」状況だった。角度的には、A1のウッド副審からも確認できそうだが、縦パスに対してオフサイドラインにフォーカスしていたはずで、間接視野での見極めは難しい。

ブライトン vs マンチェスター・シティ

(Referee: ダレン・イングランド VAR: ポール・ティアニー)

65分、ダンクの折り返しがマテウス・ヌニェスの腕に当たってPK。自分のもとにボールが来ることが十分に予測できる状況で、腕をあの位置まで上げてしまうとハンドを採らざるを得ない。

イングランド主審としては、ハンドを見極めるうえで最適な角度とは言えなかったが、ヌニェスの腕が大きく動いており、そこにボールが当たったことはなんとか確認できたか。欲を言えば、クロスに合わせて若干ファーサイドにステップを踏んでおけば、より確信をもって判定できたかもしれない。

サンダーランド vs ブレントフォード

(Referee: アンソニー・テイラー VAR: ダレン・イングランド)

57分、セットプレーの流れで、クロスに対してもつれ合って倒れたところでホイッスル。サンダーランドのヘイニウドがブレントフォードのコリンズを抱え込んでおり、ファウルでPKとなった。

クロスの軌道は別の場所に向かっていたが、明らかなホールディング。お互い様という要素もあったものの、最終的にはコリンズのほうが前に出ており、ヘイニウドは後れをとっている。ファウル判定は妥当であり、広い視野で見極めたテイラー主審の好ジャッジだと思う。

80分には、今度はブレントフォードのヘンリーがサンダーランドのディアッラをホールドしてPK。これも事象としては57分と同様で、FWに先手をとられたDFが慌てて手をかけた形だ。こちらも見逃さずに見極めたテイラー主審の的確なジャッジだった。

アストンヴィラ vs クリスタル・パレス

(Referee: スチュアート・アットウェル VAR: ジョン・ブルックス)

20分、裏に抜け出した鎌田大地がGK㊵と接触。ボールをめざしてのチャレンジではあったが、切り返しに対応できず、そのまま衝突。GKが飛び出した際の典型的なファウルだ。

アットウェル主審はボールサイドではなく、あえて逆サイドに膨らむことで角度を確保。走力に自信があるからこその選択ともいえるが、距離が多少空いても角度をつけて見ることで、接触の有無・度合いをしっかりと見極めた。

ノッティンガム・フォレスト vs ウェストハム

(Referee: クレイグ・ポーソン VAR: アンディ・マドレー)

86分、サマウィルのドリブルに対し、サンガレが接触しPK。スピードについていくことができず、典型的なトリッピングだ。ポーソン主審としては、サンガレがボールに触れたかどうか…のみが判断のポイントだった。



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