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【VAR】西岡明彦氏と福田正博氏の誤解。確かにチェックは長すぎたけど。(Jリーグ最終節)

Jリーグ最終節。VARチェックに長い時間を要した神戸vs横浜FMの前半7分のシーンを取り上げ、VARチェックの手順について整理する。

神戸 vs 横浜FM

主審:

中村太

副審:

西橋勲、塩津祐介

第4審:

鶴岡将樹

VAR:

御厨貴文

AVAR:

五十嵐泰之

オフサイド判定は2Dライン。確かに水沼は出ているようには見えるが…。

7分、神戸のGK坪井が弾いたボールを最終的にはアンデルソン・ロペスが押し込んでゴールネットを揺らした。中村主審はA1の西橋副審とも交信したうえでいったんゴールを認めたが、ここでVARが介入。OFR(オン・フィールド・レビュー)の末にゴールを取り消した。

まず論点となるのは水沼がオフサイドかどうか?だが、「見た感じ」はオフサイドに見えるが、JリーグのVARで現在採用されている2Dラインによる判断だとかなり微妙だ。オフサイドによるゴール取り消しであればOR(オンリー・レビュー)になるはずなので、VARとしても「オフサイドであると断言できる確固たる証拠」には辿り着かず、西橋副審の判定をフォローした…と考えられる。

坪井はボールを保持している。ファウルを採った最終ジャッジは妥当性あり。

となると、ポイントとなるのは最後にアンデルソン・ロペスがボールを押し込んだシーンで、坪井が「手でボールを保持していた」かどうかになる。リプレイ映像で見てもタイミングは際どいが、アンデルソン・ロペスがボールを掻き出すよりも僅かに先に、坪井がボールを押さえているように見える。GKの手がボールの上にあり、その状態でボールがピッチに接していれば「GKがボールを保持している」と解釈されるので、アンデルソン・ロペスのプレーはファウルとなる。

よって、最終ジャッジとしては妥当だと考えられる。当初の審判団の判定に関して言うならば、西橋副審の距離でボールの保持/不保持を見極めるのは難しく、彼に非はない。ファウルを見極めるべき中村主審は事象を見た位置が非常に遠かったので、もっとスプリントをかけて事象に近づきたかったところ。とはいえ、非常に微妙な見極めであり、より適切な位置にいたとしても見極めが難しかったことは確かだが。

OFRした事象だけがVARチェックの対象ではない。VARはすべての情報を整理したうえでOFRをレコメンドせねばならない。

VARチェックの手順について振り返ると、事象発生からOFRが行われるまで約4分、OFRに約2分を要した。VARチェックについては水沼以外にもアンデルソン・ロペスの位置などもオフサイドの疑いがあり、それを一つひとつ確認する必要があった。また、最後のアンデルソン・ロペスのファウルのシーンも際どい事象であり、映像を何度も見返したのだろう。

DAZN実況の西岡明彦氏&解説の福田正博氏は「アンデルソン・ロペスのファウルだけを見るならすぐにOFRすればよい」「OFRをしたということは時間がかかった原因はオフサイドチェックではなかった」という趣旨の発言をしていたが、その理解は誤りだ。VARチェックの手順としては、オフサイドチェックやファウルチェックなど全てを終えて整理してからOFRをレコメンドせねばならない。結果的にOFRをした箇所以外もVARのチェック対象にはなりうることは正しく理解いただきたいところだ。

とはいえ、「ちょっと時間がかかりすぎ」という印象はある。OFR時の映像再生もややスムーズさに欠けたように見えたので機材トラブルの類いが発生していた可能性はあるが、VARチェックの進め方には改善の余地があるだろう。



本記事は参考情報として提供しており、内容の正確性・最新性について保証するものではありません。

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