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盤石のスペインは肉弾戦に弱みあり。ドイツとの相性は良くない。(EURO2024)

EURO2024も終盤へ。準々決勝の試合のプレビューをおこなう。

スペイン vs. ドイツ

勝利予想はドイツ。

盤石のスペインは肉弾戦に弱みが。

スペインを牽引するのは若武者のエネルギー。

今大会「好調」と言われるスペインと開催国ドイツの対戦。準々決勝の4試合の中でも最注目のビッグマッチだ。

スペインは参加国唯一のグループステージ3連勝。5得点無失点と盤石の戦いで決勝トーナメントに勝ち上がり、1回戦ではジョージアを4対1で退けた。4試合で9得点1失点はいずれも大会1位の成績となっている。

グループステージ最終節のアルヴァニア戦はターンオーバー気味の起用があったが、基本的に主力は不変。伝統の4-3-3をベースに、逆足のウィングであるニコ・ウィリアムズとヤマルが崩しの中心を担う。伝統のパスワークは健在だが、若くエネルギッシュな選手たちが揃っていることもあり、直線的にゴールに迫るシーンも少なくない。ロングフィードからの裏抜けや速攻もバリエーションに入っていることはストロングの1つだ。

また、プレッシング強度の高さも際立っている。ニコとヤマルのスピードやフィットネスの高さはプレッシングでも大いに役立ち、ペドリ&ファビアンの両インサイドハーフもインテリジェンスが高く、的確なポジショニングでパスコースを限定。前線からのプレスがハマっているので、守備陣が際どい場面を作られる回数自体が少ない。

フィットネスが落ちる大会後半。プレッシング強度をどこまで保てるか。

ただし、そのプレッシングが破られた場合には危うさを抱えている。ペドリとファビアンはもともと攻撃的な選手で守備範囲が広いわけではなく、プレスバックは必ずしも十分ではない。アンカーのロドリの脇にはほぼ常にスペースがあり、そこに相手の2列目のアタッカーが入ってくると、一気に前進を許す可能性が高い。今までは前線のプレス強度があるからこそ、危ないエリアを使う前に攻撃の芽を摘めてきただけで、常にリスクは抱えている状態だ。

フィジカルコンディションが厳しくなってくる大会後半に差し掛かったうえに、相手のドイツにはトニ・クロースというパス(プレス回避)の達人がおり、2列目にはムシアラ、ヴィルツ、ギュンドアンとバイタルエリアの活用に長けたタレントが揃う。強度が些か落ちたプレッシングをかいくぐられると、一気にピンチに陥る可能性は少なくない。また、当のロドリが今季のシティでほぼフル稼働であり、今大会でのフィットネスがやや低く思える点も気になるところだ。

ヒュルクルクvsルノルマン&ラポルトも分が悪い。

また、もし攻め込まれた場合には最終ラインの対人守備の強度も問われることになる。ルノルマンもラポルトもフィジカル自慢のストッパーではなく、肉弾戦には必ずしも強くない。例えば、ドイツのジョーカーになりつつあるヒュルクルクが登場した場合、単純なクロス戦法にも手を焼くことになりそうだ。

今大会のスペインがここまで好調であることは間違いないが、縦パスを刺せるタレントがおり、2列目のアタッカーが充実しており、フィジカル自慢のジョーカーを備えたドイツは、あまりにも相性が良くない。開催国ゆえのホームアドバンテージも受けつつ、攻め込まれる展開も予想される。

2列目より前の4人が極上。ムシアラをはじめとするアタッカー陣がドイツを導く。

一方のドイツは2連勝でグループステージ突破を決めた後、スイスと痛み分け。決勝トーナメント1回戦はデンマークに2対0で勝利し、開催国として悲願の優勝に向けて突き進んでいる状態だ。

チームを牽引するのは攻撃陣。1トップで動き出しからボールキープ、さらにはフィニッシュまで幅広く貢献するハヴァーツもさることながら、2列目のアタッカー陣の充実度が光る。レヴァークーゼンの躍進を支えたヴィルツのテクニックも捨てがたいが、それ以上に際立つのはムシアラのドリブル。コンディション・フィットネスも絶好調に思えるムシアラは、ドリブルを始めればファウルナシで止めるのは難しい状況になってきている。

中盤より後ろに目を向けると、今大会での現役引退を控えるトニ・クロースがパス精度の高さを見せつけつつ、相棒のアンドリッヒは中盤の守備の引き締めを一手に担う。対人守備に長けたリュディガー&ターのセンターバックコンビは、縦パスの供給で攻撃面にも貢献。うまくタレントが繋がってバランスのとれたチームに仕上がっている。

ドイツは両サイドの守備に脆さあり。キミッヒとラウムをサポートできるか。

あえてウィークポイントを挙げるとすれば、両サイドの守備か。ヴィルツもムシアラも守備をサボるわけではないが、自陣深くまで戻っての守備はカウンター威力という点でも好ましくない。ただ、キミッヒとラウムの両サイドバックは守備より攻撃に強みがあるタイプで、ニコ&ヤマルというスペイン代表が誇る両ウィングとの完全1対1は避けたいところだ。

右サイドはアンドリッヒのスライドが間に合うのでまだ大丈夫そうだが、左サイドは心許ない。ヴィルツやムシアラを引かせるよりは、ギュンドアンがインサイドハーフ気味に位置取りをしてスペースを埋めたほうが効率的&適役にも思える。このあたりは可変システムを得意とするナーゲルスマンのお手並み拝見といった形だ。



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