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イングランド相手に獅子奮迅のアダムス。若きアメリカの第3戦は消耗との戦いか。(カタールW杯)

カタールW杯グループステージ第2節。注目の判定・注目の試合をピックアップし、簡単に講評する。

イングランド vs アメリカ

<Referee Topics>

大きな問題なし。粛々と。

イングランド vs アメリカ

(Referee: Jesús Valenzuela VAR: Juan Soto)

バレンスエラ主審はベネズエラ出身の39歳。2021年には南米の最優秀審判に選ばれており、ベネズエラがW杯不出場という点も含め、今大会は重要な試合での割り当てを狙えるチャンスだ。

悪質なファウルが少ない試合であったこともあり、ジャッジ自体は大きな問題はナシ。笛を吹くタイミングがやや遅いようには感じたが、アドバンテージの可能性を探っていたのかもしれず、一概に「判断が遅い」と判断するのは浅はかだろう。

試合の講評

速攻は不発も遅攻が上々。

若きアメリカが堂々たる戦い。

継続路線の両者。ボール保持はイングランドだが、アメリカとしても想定通り。

両チームともにスタメンは初戦とほぼ変更なし。アメリカが万能型のサージェントに代えて長身のライトをトップに起用したのみで、継続路線となった。イラン相手に余裕をもって試合を進めたイングランドはもちろん、前半はウェールズを一方的に押し込んだアメリカも戦い方には確かな手応えを掴んだか。

序盤はイングランドがボールを保持し、アメリカが4-4-2に近い形の布陣で前線からのプレッシングを遂行。アメリカは、ストーミングと呼ばれる激しく追い回すプレッシングではなかったが、チーム全体が前に重心をかけてイングランドのサイドバックとボランチへのパスコースを確実に制限し、容易には前進を許さなかった。

ただし、イングランドも無理やり縦パスを入れることはせず、ある程度追い込まれたらケインや最終ラインの裏をめがけてロングボールを送り込むシーンが目立った。イングランドはEURO2020でもパス回しが保守的である点が批判の的になっていたが、この試合に関しては危ない橋を渡らないスタンスが奏功した印象だ。

アメリカは、速攻が不発も遅攻が上々。イングランドのプレス強度不足も影響。

アメリカはおおむね的確な位置に立っていたものの、ボールを奪うまでは至らず、狙いとしていたショートカウンターは繰り出せなかった。負荷をかけてプレッシングはかけて前進は防いでいたものの、序盤は攻撃の形はあまり見えなかった。前半の中盤以降はプリシッチが3トップ気味の位置まで前進してプレッシングに参加していたが、依然として「奪いに行く」プレッシング強度ではなかった。

一方で、ボールを保持した際には球出しに優れたリームやアダムスを軸としながら、プリシッチやマッケニーが幅広く動いてボールを引き出していた。連戦という点も影響してか、イングランドの前線・中盤のプレッシングはやや強度不足だったこともあり、前半の中盤以降はアメリカがテンポよくパスを回してプレス回避に成功する場面が目立った。

アメリカは最後までプレー強度が落ちず。主将アダムスは獅子奮迅の活躍。

イングランドとしては、前半の中盤以降は強度と連動性を高めたアメリカの前にやや劣勢の時間帯もあったが、前述の「保守的なパス回し」もあり、危険な形でのボールロストは発生せず。マッケニーとプリシッチに決定的なシュートを打たれたのは失点してもおかしくなかったが、前半を無失点で切り抜けたのは大きかった。

運動量とプレー強度が必要な戦術を選択しているアメリカは、時間が進むにつれてパフォーマンスレベルがガクッと下がる。この点は初戦のウェールズ戦を見ても明らかであり、イングランドとしても焦れずに試合を進めればチャンスが来ることはわかっていたはずだ。

想定外だったのはアメリカが終盤までプレー強度を保った点だ。特に中盤セントラルの主将アダムスは攻撃面では司令塔として、守備面では防波堤として獅子奮迅の活躍。主力を継続起用しているだけに、第3戦は蓄積疲労や消耗との戦いにもなりそうだ。

トリッピアーは凡ミスが目立つ。スターリングも低調で、ラシュフォードとの序列は逆転してもおかしくない。

イングランドで気になったのは選手交代の遅さだ。スターリングはほとんどボールを受けられず、存在感が希薄。プレッシング時の出足もいまひとつで、コンディションが良くない印象だ。第1戦を見る限りはラシュフォードのほうが調子は良さそうで、交代を躊躇する理由はないように思えた。

マウントにしてもプレッシング強度と中間ポジションでのボールの引き出しで一定の貢献は見せていたものの、ボールタッチが乱れるなど「らしくない」プレーも散見された。より早い段階でフォーデンやグリーリッシュと交代させるのは一案だったはずだ。

また、第1戦にフル出場となったトリッピアーは単純なパスをミスするなど、プレー精度を欠いた印象で、もし勝ちに行くのであれば、早い段階でアレキサンダー・アーノルドとの交代を考えてもよかったかもしれない。ただ、対プリシッチの守備対応という点では怖さもあり、ギャンブル要素は否めないので、サウスゲイト監督の判断も誤りとは言えない。



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