オリヴァー&テイラーの集大成。裏でカギを握る母国イングランド代表。(EURO2024)
EURO2024も大詰めへ。準々決勝のプレビューをおこなう。
Referee topics
イングランドの2大エースが
ビッグマッチを射止める。
スペインvsドイツ・・・アンソニー・テイラー
準々決勝最大のビッグマッチを裁くのは、アンソニー・テイラー(Anthony Taylor)率いるイングランドの審判団。初の派遣となったEURO2020では心臓発作を起こしたエリクセンへの迅速な対応で一躍有名に。その後、2022ワールドカップではグループステージのみの割当となったが、今大会は初めて「決勝トーナメント進出」となった。
今大会初担当となったオランダvsフランスでは、69分のオランダのゴール取り消しが議論の対象になったが、位置は副審が判断し、プレーへの関与や相手への影響は主審が判断する場面なので、A2のナン(Adam Nunn)副審と協議したうえでオフサイドを採ったプロセス自体は適切。判定としても、オフサイドポジションにいたドゥームフリースがGKの近くに立っており、GKがシュートに向かって飛びづらい状況が生じていた以上、オフサイド判定で妥当だろう。
VARチェックに時間がかかる中で、両キャプテンのみとコミュニケーションをとって場をコントロールしたのも適切な対応だった。あの場で得点者のシャビ・シモンズやオフサイドを採られたドゥームフリース、GKメニャンなどと会話をしてしまうと、様々な主張を受けることになる。あの場では人払いをしたうえで、キャプテンに会話の窓口を絞ったほうがよい。このあたりのマネジメントはプレミアリーグで経験を積んだ賜物と言える。
その後、ウクライナvsベルギーを大きな問題なく裁き、3試合目として準々決勝最大のビッグマッチを引き当てた。かねてより課題だったポジショニングも改善傾向にあり、45歳にしてキャリア最高のぱーふぉマンスを見せているテイラー主審。モウリーニョ監督とローマファンから猛反発を受けたヨーロッパリーグ決勝から1年あまり。国際審判員としてのキャリア集大成になりそうな一戦に臨む。
ポルトガルvsフランス・・・マイケル・オリヴァー
グループステージ2試合を経て、決勝トーナメント1回戦ではドイツvsデンマークを担当。大荒れや議論を呼ぶ判定もほぼなく、安定したパフォーマンスを見せているマイケル・オリヴァー(Michael Oliver)が、今大会の主審の中では初の4試合目を担当することになった。
グループステージでのパフォーマンスは過去記事のとおりで、決勝トーナメント1回戦も大きな問題はなかった。各国代表にプレミアリーグでプレーする選手が多いこともイングランド審判団にとっては追い風かもしれない。
むしろ最大の向かい風はイングランド代表かもしれない。審判団は自国の試合を担当できないので、基本的にベスト4に残った国の審判団は準決勝前にお役御免になるのが通例だ。EUROになると出身国代表が出場しているのはほぼ当たり前で、審判団は悲喜両面のこの課題に直面することになる。
ここまでのパフォーマンスは文句なしであり、過去のワールドカップなどをふまえても、「グループステージ2試合→決勝トーナメント1回戦→準々決勝」という割当は、過去の決勝担当主審にもあったパターンだ。あとは、エムバペやロナウドというアンタッチャブルな存在を抱えるポルトガルvsフランスの出来、そして母国代表の勝敗がオリヴァー主審の物語の続きを決めることになる。
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