髪に手がかかったら印象はよくない。前傾姿勢同士のラインジャッジの難しさ。(プレミア第14節)
イングランドプレミアリーグ第14節。注目の判定・注目の試合をピックアップし、簡単に講評する。
Referee topics
髪に手がかかる映像を
見てしまうとレッドは必然。
サウサンプトン vs チェルシー
(Referee: トニー・ハリントン VAR: マット・ドノヒュー)
38分、コーナーキック前の競り合いでククレジャが倒れ込んだところでVARが介入。ハリントン主審がOFR(オン・フィールド・レビュー)を行い、スティーブンスがククレジャの髪を引っ張っていたことを確認し、退場処分を下した。
当初の印象としては手が顔に当たって…という風に見えたが、リプレイ映像で見ると、後ろ髪を引っ張っていることは明らか。髪ではなく襟あたりに手をかけようとしたのかもしれないが、いずれにせよ不必要な行為だ。点差が広がったことによるフラストレーションがあったかもしれない。
カードは必須だと思うが、イエローで留めるという判断も選択肢としてはあった。とはいえ、映像であのシーンを切り取って見てしまうと、悪質さが際立ってしまうので、多くの主審はレッドカードと判断するであろう。なお、主審・副審ともに角度として見にくいところであり、リアルタイムでの見極めは難しいだろう。
レスター vs ウェストハム
(Referee: ジョシュ・スミス Assistants: ティモシー・ウッド, マーク・ペリー VAR: ニール・デービス)
2分、エル・カンヌスのスルーパスに抜け出したヴァーディーがゴールネットを揺らすも、A2のマーク・ペリー副審はオフサイド判定。ここでVARが介入し、OR(オンリー・レビュー)によりオンサイド判定でゴールが認められた。
守備側のマヴロパノスがラインを上げようとしており、攻撃側のヴァーディーは裏への抜け出し…という、いわゆる「入れ替わり」のタイミングであり、ラインジャッジとしては最も難しいパターン。両者ともに前傾姿勢という点も難度を上げており、結果的にはマヴロパノスの残り足が最終ラインになっていたので、見極めは極めて難しい。
アストンヴィラ vs ブレントフォード
(Referee: ルイス・スミス Assistants: サイモン・ベネット, ダン・ロバサン VAR: ニック・ホプトン)
25分、裏に抜け出したワトキンスがゴール前でGKとの1対1を迎えた場面で、追いすがったピノックが後方から接触。ワトキンスはバランスを崩してシュートに失敗し、スミス主審はPK判定を下した。
笛を吹くまでにやや間が空いたのは、オフサイドディレイの有無などを副審と確認していたのではないかと思われる。もしくはA1のベネット副審から助言があったのかもしれない。
状況としてはDOGSO(決定機阻止)だが、エリア内なのでボールに対してのプレーであれば懲戒罰は一段階下がる。ピノックはワトキンスの肩に手をかけているようにも見えるので、そちらのファウルを採ってホールディングの場合には一発退場もありえたが、シュート失敗に影響を与えたのは足の接触であり、そちらを採ってイエローカード…という判断で問題ないだろう。
エヴァートン vs ウォルヴァーハンプトン
(Referee: マイケル・サリスバリー Assistants: ダレン・カン, コンスタンチン・ハツィダキス VAR: ダレン・イングランド)
19分、フリーキックからタルコフスキがヘディングでゴールを決めるも、VARが介入。サリスバリー主審がOFR(オン・フィールド・レビュー)を行い、マンガラのオフサイドを採ってゴール取り消しとなった。
マンガラがオフサイドポジションにいることは明白で、A1のカン副審も認識していたはずなので、判断ポイントは関与の有無になる。ボールに触れていないものの、ボールに向かうレミナに接触しており、かつ若干ではあるがホールディング気味に進行を阻止している(ホールディングはお互い様ではあるが)ようにも見える。
これは「相手競技者に影響を与えた」と判断すべきであり、オフサイドによるゴール取り消しは妥当だろう。オフサイドポジションか否かはVARのみで判断できるが、相手競技者への影響は主観的な判断になるためOFRでの判定変更となった。
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